不登校からの高校入試ガイド
【三重 編】
公立・私立の選択肢と制度を完全解説

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【公立】本命は3月の後期選抜で、受検者全員が5教科の学力検査を受けます。四日市・津・伊勢などの進学校の普通科は全員を後期選抜で募集しています。不登校の生徒のための特例は設けられていません
【公立】後期選抜は内申点と当日点の両方の順位で合格者を決めます。内申点の順位が定員より下だと最後のわずかな枠でしか勝負できず、その枠でどこまで巻き返せるかは公表資料からは言い切れません
【公立】2027年度入試から調査書の出欠欄がなくなります。2026年度の後期選抜(全日制)は1.02倍で定員割れの学校も多く、不合格になっても再募集があります
【私立】入試は1月で公立より早く行われます。推薦は出席状況を出願資格にする学校があり、一般入試も調査書を含めて判定されるので、学校に直接確かめるしかありません
~ 目次 ~
  1. 不登校でも三重県の高校入試に合格できる?
  2. 三重県の公立高校入試の仕組みはどうなっている?
  3. 内申点が低くても当日のテストで逆転できる?
  4. 不登校の欠席日数はどう扱われる?
  5. 全日制以外に不登校から通いやすい公立高校はある?
  6. 不登校から三重県の私立高校に合格するには?
  7. まとめ:不登校から三重県の高校受験を成功させるには?
  8. 不登校からの高校入試(三重編)よくある質問
  9. ~高校入試をがんばる不登校生、募集中~

(※以下は2026年10月時点で調査した情報を基にしています)

「中学校にほとんど行けていない。三重県の公立高校には受かるのだろうか」
「通知表が1ばかりだけれど、当日のテストで取り返せるのだろうか」

そんな不安を抱えて調べ始めた方に、まず見立てをお伝えします。

三重県の高校入試は、不登校の中学生でも十分に戦える制度になっています。公立高校の後期選抜では受検者全員が5教科の学力検査を受け、主な進学校の普通科は3月の後期選抜1回で全員を募集しています。2026年度の全日制の後期選抜は1.02倍で、定員割れしている高校も少なくありません。

ただし、三重県には不登校の生徒のための特例がありません。そして後期選抜の合格者の決め方は少し複雑で、内申点の順位が定員より下の受験生が当日のテストでどこまで巻き返せるかは、公表されている資料だけでは言い切れません。

三重県は、合格の可能性はそれなりにありそうだけれど、どこまで希望が持てるかをはっきり言えない県だということを最初にお伝えしておきます。

この記事は、三重県教育委員会が公表している一次資料をもとに書いています。一次資料とは、教育委員会が作成・公表している「令和9年度三重県立高等学校入学者選抜実施要項」や入学者選抜実施方針、調査書の様式、2026年度(令和8年度)入試の受検状況や再募集の志願状況などの公式文書のことです。私立高校については各校の募集要項を、地元の学習塾の解説は読み解く補助として、出典を明記して紹介します。

以下、三重県の高校入試に関r年して、公立高校、当日のテストで逆転できるか、欠席日数の扱い、定時制・通信制とフレキシブル高校、私立高校の順に見ていきます。

不登校でも三重県の高校入試に合格できる?

結論から言うと、合格できます。三重県の公立高校入試は、不登校の中学生も当日のテストに向けて準備すれば合格をめざせる形になっています。まずは全体像を紹介します。

不登校の中学生にとってプラスに働く材料は4つあります。

1つ目は、定員の多くが3月の後期選抜で決まり、全員が5教科の学力検査を受けることです。2026年度は全日制の定員1万人のうち、2月の前期選抜などで合格(合格内定)したのは3,542人で、残りの6,419人が後期選抜で募集されました。四日市、四日市南、桑名、津、津西、神戸、伊勢、松阪の普通科は前期選抜を行わず、全員を後期選抜で募集しています。

2つ目は、後期選抜の最後の段階を「学力検査の結果」重視で決める学校が多いことです。後期選抜は5つの段階で合格者を決めますが、最後の段階で何を重視するかは学校ごとに決まっていて、進学校のほとんどは学力検査を重視すると公表しています。

3つ目は、2027年度入試から調査書に欠席日数の欄がなくなることです。何日休んだかという数字は、志願先の高校に届きません。

4つ目は、倍率がそれほど高くないことです。2026年度の全日制の後期選抜は受検倍率1.02倍で、定員割れしている高校も多くありました。後期選抜のあとには再募集もあります。

一方で、押さえておくべき現実もあります。

三重県の公立高校入試には、一定以上の欠席がある生徒の内申点を合否の点数に入れない、といった特例はありません。後期選抜では、内申点の順位が定員以内に入っている受験生から先に合格が決まっていきます。内申点の順位が定員より下だと、当日点が良くても勝負できるのは最後に残ったわずかな枠だけです。その枠は学力検査を重視するといっても、調査書の内容も考慮して決めると書かれていて、内申点がまったく見られないわけではありません。

また、私立高校は公立高校とは違い、出席状況を出願資格にしている学校もあります。

当日のテストに向けて準備をすれば道はある。ただし最後の決め手がどうなるかは外から見えない。これが三重県の高校入試のおおまかな見取り図です。こうした現実も含めて、順に説明していきます。

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三重県の公立高校入試の仕組みはどうなっている?

ここからは三重県の公立高校入試の制度を見ていきます。この章で説明する内容は次の3つです。

  • 本命は3月の後期選抜で進学校の普通科は前期選抜を行っていない
  • 後期選抜は5教科250点の当日点と中3の内申点で判定される
  • 合格者は5つの段階を順に踏んで決まる

本命は3月の後期選抜で進学校の普通科は前期選抜を行っていない

三重県の県立高校(全日制)の入試は、2月の前期選抜と3月の後期選抜の2つを基本にしています。不登校の中学生にとって本命になるのは、3月の後期選抜です。

2027年度(令和9年度)入試の主な日程は次のとおりです。

選抜検査日結果
前期選抜2027年2月2日・3日2月12日に結果の通知
後期選抜3月9日3月16日に合格発表
再募集3月19日または23日3月25日に合格発表

前期選抜は、学科やコースの特色に合わせて各高校が行う選抜です。自己推薦書と調査書をすべての高校が使い、面接や作文、実技検査、高校が作る2教科以内の学力検査などから高校が指定した検査を行います。前期選抜で募集できるのは、普通科では入学定員の30%まで、普通科のコースや専門学科、総合学科では50%までです(1学年3学級以下の高校の普通科は50%まで)。

前期選抜は不登校の中学生には向きません。調査書と自己推薦書が必ず使われるうえ、5教科の学力検査がないので、内申点の不利を当日の点数で取り返す場面がほとんどないからです。

数字で見ても、本命ははっきりしています。2026年度は全日制の定員1万人のうち、前期選抜などで合格が決まったのは3,542人でした。そして先ほど挙げたように、各地域のトップ校は前期選抜を行っていません。進学校の普通科を目指すなら、勝負の場は最初から3月の後期選抜1回です。

前期選抜の結果は2月12日に「合格内定」として通知され、正式な合格発表は後期選抜と同じ3月16日です。前期選抜で合格しなかった人は、あらためて後期選抜に出願できます。後期選抜の出願は1校の1学科・コースだけで、同じ高校の同じ課程の中なら別の学科・コースを第2志望・第3志望にできます。出願したあとに1回だけ志願先を変えられる期間もあります。

なお2027年度からは、桑名北・久居・尾鷲の3校で「フレキシブル特別枠選抜」が始まります。前期選抜と同じ2月に行う選抜ですが、全日制の新しいタイプの学校の話なので、後ほど全日制以外の章でまとめて説明します。

三重県教育委員会「令和9年度三重県立高等学校入学者選抜実施要項・三重県立特別支援学校入学者募集要項」のページ
(参照:令和9年度三重県立高等学校入学者選抜実施要項/三重県教育委員会)
※年度ごとの要項のPDFが掲載されています。

後期選抜は5教科250点の当日点と中3の内申点で判定される

後期選抜の学力検査は、国語・数学・社会・英語・理科の5教科で、各教科45分・50点の250点満点です。問題は県教育委員会が作り、すべての高校が同じ問題を使います。英語にはリスニングがあります。学科によっては数学や英語を100点にする傾斜配点を行うところもあります。

もう一つの材料が調査書です。調査書とは、中学校から高校に提出される書類(俗に内申書とも呼ばれるもの)のことです。そこに書かれている各教科の評定、いわゆる内申点が合否の判定に使われます。

三重県の場合、後期選抜で使われるのは中3の内申点です。要項には、調査書の第3学年の「各教科の学習の記録」と「特別活動の記録」などで受験生を選ぶと書かれています。

中1と中2の評定も調査書には載りますが、後期選抜で順位をつけるのは中3の記録です。受験情報誌などでは、中3の9教科×5段階=45点満点として紹介されています。

中1・中2で学校に行けなかった人でも、中3の記録だけで見てもらえるということです。逆に、中3になってから行けなくなった人にとっては、そのまま内申点に響くことになります。

調査書の評定が不登校でどうなるかは、別の記事でも詳しく説明しています。

ここで大事なのは、三重県の後期選抜は内申点と当日点を単純に足し合わせて合否を決めるわけではないことです。

ほかの都道府県では「当日点7:内申点3」のように比率を決めて合計点で並べる方式がよく見られますが、三重県では内申点の順位と当日点の順位を別々に出し、その後、特定の手順で合格者を決めていきます。そのため三重県には、当日点と内申点の比率という考え方がありません。

以下、具体的な手順を見ていきましょう。

合格者は5つの段階を順に踏んで決まる

後期選抜の合格者の決め方は、県の入学者選抜実施方針で全校共通に定められています。手順は次の5つです。

  1. 調査書(中3の各教科の学習の記録や特別活動の記録など)で、およそ募集定員にあたる人数を選ぶ
  2. 受検者全員の中から、学力検査の得点で募集定員の約80%にあたる人数を選ぶ
  3. 1と2の両方に入った人を合格とする
  4. まだ埋まっていない人数の半分を、1に入った人の中から学力検査の得点が高い順に合格とする
  5. 残りの人数は、残った受験生全員の中から、高校ごとに公表している「特に重視する選抜資料」をふまえて決める

たとえば募集定員200人の高校なら、まず内申点の順位で200位のところに線を引き、次に当日点の順位で160位のところに線を引きます。両方の線の内側に入った人がまず合格し、そのあと内申点の線の内側にいる人の中から当日点の高い人が合格し、最後に残りを決めます。

このほかに細かい決まりが2つあります。1つは、1の内申点の線を募集定員の110%や120%の位置まで広げている学科・コースがあることです。2027年度は桑名・四日市南・神戸・津西・松阪の普通科などが110%、四日市・伊勢の国際科学コースなどが120%にしています。

県はこれを「学力検査結果を重視して選抜する趣旨から」と説明していて、この線を広げるほど、当日点で上位に入った人が合格しやすくなります。

もう1つは、保留の決まりです。2の段階では必要な教科の成績が著しく低い人を、3の段階では面接や作文から慎重に審議したほうがよい人を、いったん保留にできます。保留になった人も、5の段階では対象に入ります。

この5つの段階の中で、内申点に不利がある不登校の中学生がどこに入るのかが、三重県の入試を読み解くいちばんの鍵です。次の章で詳しく見ていきます。

後期選抜の手順は、県の令和9年度三重県立高等学校入学者選抜実施方針に書かれています。

内申点が低くても当日のテストで逆転できる?

可能性はあります。ただし、どこまで逆転できるかを言い切ることはできません。この章で説明する内容は次の4つです。

  • 内申点の順位が定員より下だと最後の枠でしか勝負できない
  • 最後の枠で何を重視するかは学校ごとに違う
  • 比率より先に倍率を見る
  • 不合格でも再募集という最後のルートがある

内申点の順位が定員より下だと最後の枠でしか勝負できない

不登校で内申点が低い受験生は、5つの段階のうちどこで合格できるのでしょうか。架空の例で確かめてみましょう。定員20人の高校に24人が受検した(倍率1.2倍)場合に、内申点がほぼオール1の不登校の受検生が、当日のテストで平均点より少し上を取ったらどうなるかというシミュレーションです。

内申点は45点満点、当日点は250点満点とします。★のWさんは内申点が9点(オール1)、当日点は205点で24人中10位です。24人の平均点は約195点なので、Wさんは平均より少し上にいます。

この高校は、最後の段階で「学力検査の結果」を特に重視し、「学力検査の結果の上位の者から調査書の内容を考慮して決定する」と公表しているものとします。三重県の進学校の多くがこの形です。不登校の受験生にとって最も条件のよい学校で、どこまで届くのかを確かめるシミュレーションです。

図1:架空の受検生24人を内申点と当日点の散布図に並べ、内申点の順位で20位のところに線を引いた図
図1:内申点の順位で20位のところに線を引く(架空の例)

まず、内申点の順位で20位のところに線を引きます。内申点が24人中最下位のWさんは、線の外にいます。

図2:当日点の順位で16位のところにも線を引き、両方の線の内側にいる14人が合格することを示した図
図2:当日点の順位で16位のところに線を引き、両方の線の内側にいる14人が合格する(架空の例)

次に、当日点の順位で16位(定員の80%)のところに線を引きます。当日点10位のWさんは、こちらの線の内側にいます。ただし合格するのは両方の線の内側にいる14人で、Wさんはここでは合格になりません。

図3:内申点の線の内側で当日点の線の外にいる6人から、当日点の高い3人が合格することを示した図
図3:内申点の線の内側にいる人の中から当日点の高い3人が合格する(架空の例)

まだ埋まっていない6人のうち半分の3人は、内申点の線の内側にいて当日点の線の外にいる6人の中から、当日点の高い順に選ばれます。内申点の線の外にいるWさんは、この段階の対象になりません。

図4:残った7人から最後の3人を決める段階で、オール1のWさんが選ばれるかは分からないことを示した図
図4:最後の3人を残った7人から決める(架空の例)

最後に、残った7人の中から3人を決めます。残っているのは、内申点は高いが当日点が伸びなかった3人、Wさんのように当日点は上位だが内申点は上位に入らなかった2人、どちらも上位に入らなかった2人です。

ここで、この高校が公表している「特に重視する選抜資料」が使われます。学力検査の結果を重視するので、残った7人を当日点の順に見れば、Wさんは7人の中でいちばん上にいます。当日点だけで3人を選ぶなら、Wさんは合格します。

しかし公表されている文言は「学力検査の結果の上位の者から調査書の内容を考慮して決定する」です。調査書の内容をどのくらい考慮するのかは書かれていません。調査書の考慮が大きければ、内申点が9点のWさんより、内申点が30点台で当日点が160〜170点台の受験生が選ばれる可能性もあります。つまり、学力検査を重視すると公表している学校でも、この最後の段階でWさんが選ばれるかどうかは、公表されている資料からは分からないのです。

なお、最後の段階で面接や調査書を重視する学校なら、Wさんが当日点で上位にいることはほとんど有利に働きません。学校ごとの違いは次で見ていきます。

このシミュレーションで分かるのは、次の2点です。1つは、内申点の順位が定員より下の受験生が勝負できるのは、最後に残ったわずかな枠だけだということです。この例では定員20人のうち3人分で、内申点の順位が定員以内に入っている受験生から先に合格が決まっていきます。もう1つは、その最後の枠でも内申点がまったく見られないわけではないということです。

ほかの都道府県には、内申点と当日点で多くの合格者を決めたあと、残った受験生の中から内申点を見ずに当日点だけで選ぶ枠を設けているところもあります。そうした枠なら、上位の受験生が抜けたあとの争いなので、内申点がオール1でも当日点で合格に届きやすくなります。

三重県の後期選抜は当日点だけでとは言い切っていない分、そうした都道府県ほどは平等に戦えるルールとはいえません。

最後の枠で何を重視するかは学校ごとに違う

では、最後の段階で何を重視するかは、学校ごとにどう決まっているのでしょうか。県は各高校の「特に重視する選抜資料等」を一覧にして公表しています。2027年度の全日制を学科・コース単位で数えると、次のようになります。

最後の段階で特に重視する資料学科・コースの数主な学校
学力検査の結果54桑名、四日市、四日市南、川越、神戸、津、津西、上野、松阪、伊勢、宇治山田など
面接の状況32桑名北、朝明、菰野、飯野、名張、久居農林など
調査書の内容10四日市四郷、白子、稲生、宇治山田商業、尾鷲など
作文の結果4鳥羽、志摩、水産など

学科とは普通科・商業科など学校の中の区分のことで、ほぼ学校の数と思って構いません。

この表から分かるのは、各地域の進学校のほとんどが、最後の段階で学力検査の結果を重視すると公表していることです。内申点の順位が定員より下でも当日のテストで上位にいれば、最後の枠では当日点の高い受験生として見てもらえることになります。この点は不登校の中学生にとって希望の材料です。

ただし、先ほども注意したように、学力検査を重視する学校の多くは、補足として「学力検査の結果の上位の者から調査書の内容を考慮して決定する」と書いています。学力検査を重視するといっても、調査書を見ないという意味ではありません。どのくらい調査書を考慮するのかは公表されていないので、オール1に近い受験生が最後の枠で選ばれるかどうかは、やはり何とも言い切れません。

一方、面接や調査書を重視する学校では、最後に当日点で合格する可能性は低くなります。とくに調査書を重視する学校では、内申点の不利がそのまま残ると考えておいてください。

県内の塾も、こうした逆転は難しいと見ています。鈴鹿市の木の葉アカデミーは、合格者の追跡データをもとに、四日市高校の合格者の内申点はほぼ42〜45に集まっていて、普通科で38〜39での合格は例外だと紹介しています。国際科学コースでは、当日点が同じ229点だった2人のうち、内申点45の受験生が合格し42の受験生が不合格になった例も挙げています。ボーダー付近では内申点の差が合否を分けることがある、ということです。

木の葉アカデミー「【四日市高校のボーダーライン】当日点と内申は何点必要?塾の追跡調査データで三重の塾長が解説します」の記事
(参照:【四日市高校のボーダーライン】当日点と内申は何点必要?塾の追跡調査データで三重の塾長が解説します/木の葉アカデミー)

なお最後の段階で何を重視するかは、高校ごと・学科ごとに毎年公表されます。志望校を考えるときは、要項の別表で志望校の欄を確かめてください。

比率より先に倍率を見る

最後の枠の扱いが見えない一方で、はっきり見えているものがあります。倍率です。

県教育委員会がまとめた2026年度の後期選抜の受検状況では、全日制の募集人数6,419人に対して受検者は6,566人で、受検倍率は1.02倍でした。学校単位で見ると、受検者が募集人数を下回った高校も多くあります。

定員割れしている高校では、中学の欠席が多い、当日のテストの点数が低いといった理由で不合格になることはほとんどありません(受け入れが厳しくなるような別の事情がある場合は不合格になることもありえます)。受検者が募集人数を下回ることは最大の安心材料といえます。

一方で、進学校には倍率が1.0倍を超えています。2026年度の後期選抜の受検倍率は、桑名1.26倍、四日市1.17倍、四日市南1.25倍、川越1.24倍、津1.16倍、津西1.10倍、上野1.09倍、松阪1.07倍でした。伊勢は0.95倍です。倍率が1.0倍を超える学校では、先ほどの最後の枠の問題がそのまま合否に響きます。

ここでもう一つ注意が必要です。当日点を重視すると公表している学校の多くは進学校で、倍率も1.0倍を超えています。当日点が重視されるからといって、不登校の中学生にとって入りやすいわけではありません。

逆に、面接や調査書を重視する学校の中には定員割れしているところもあり、そこでは内申点がどう扱われるかを細かく気にする段階の話になりません。

志望校を考えるときは、学校の評判や偏差値より先に、前年度の倍率を見てください。 後期選抜には出願後に1回だけ志願先を変えられる期間があるので、志願状況を見ながら最後まで検討できます。

三重県「令和8年度三重県立高等学校後期選抜受検状況を取りまとめました」のページ
(参照:令和8年度三重県立高等学校後期選抜受検状況を取りまとめました/三重県)

不合格でも再募集という最後のルートがある

後期選抜で不合格になっても、公立高校への道が閉じるわけではありません。

三重県では、後期選抜で合格者が定員に満たなかった高校が再募集を行います。後期選抜で合格しなかった人が、欠員のある県立高校をもう一度受けられる仕組みです。2027年度は、後期選抜の合格発表と同じ3月16日に再募集を行う学校が発表され、3月18日まで出願を受け付けます。検査は3月19日または23日で、合格発表は3月25日です。

再募集は、通学区域にかかわらずどの県立高校にも志願できます。検査は後期選抜に準じて行われます。

規模も小さくありません。2026年度は全日制で476人の再募集が行われ、志願したのは68人でした。 募集の人数のほうがはるかに多かったことになります。夜間定時制では、再募集のあとにさらに追加募集もあります。

人気校で結果がどうなるか読めない年でも、後期選抜で勝負をして、うまくいかなければ再募集で別の高校を受けるという道が残されています。必要以上に心配せず、まずは3月の学力検査に向けて準備してください。

再募集の志願状況は、県の令和8年度三重県立高等学校入学者選抜再募集志願状況で確かめられます。

不登校の欠席日数はどう扱われる?

ここからは、不登校のご家庭がいちばん気にする欠席日数の話です。先に結論を言うと、三重県の公立高校入試は、欠席日数を気にする必要がない県です。

2027年度入試から調査書に欠席日数の欄はない

三重県の県立高校入試で使う調査書には、2027年度(令和9年度)入試から欠席日数を書く欄がありません。県教育委員会は2025年9月に、調査書の「出欠・健康の記録」の欄(欠席日数、欠席の主な理由、健康の状況)をなくすと発表しました。今の中学3年生が最初の対象学年です。何日休んだかという数字は、志願先の高校に届きません。

あわせて、行動の記録の欄もなくなり、特別活動の記録は学級役員や生徒会役員などの実績を書く形に変わりました。

変更の内容は、県の令和9年度以降の三重県立高等学校入学者選抜における調査書についてのページで確かめられます。

この変更は報道でも取り上げられています。

リセマム「【高校受験2027】三重県立高入試、調査書「出欠・健康の記録」欄など廃止へ」の記事
(参照:【高校受験2027】三重県立高入試、調査書「出欠・健康の記録」欄など廃止へ/リセマム)

ただし、これで不登校の影響が消えるわけではありません。 欠席日数が伝わらないことと、内申点の影響は別の話です。

学校に行けていなければ定期テストも提出物もそろわず、評定は下がります。そして後期選抜では、その中3の評定である程度の合格候補者が決まります。欠席日数という形ではなく、内申点という形で、合格者を決める手順の中で機械的に不利になるということです。それに、出欠の日数が記載されていなくても、評定に1が多くついていれば、不登校であることは高校側にも伝わります。

なお文部科学省は毎年、高校入試の実施について各都道府県に通知していて、その中で不登校の生徒については欠席日数など特定の記録だけで判断せず、多面的に評価するよう求めています。教育支援センターやフリースクールに通って中学校長の判断で出席扱いになった日は欠席日数に数えられませんが、三重県の公立高校入試ではそもそも欠席日数が調査書に載らないので、出席扱いが合否に関わる場面はほとんどありません。

それでも注意が必要なのは私立高校です。後述しますが、出席状況を出願資格にしている私立高校では出席が大きな意味を持ちます。

当日の体調が不安な場合の備え

入試当日に不安がある場合は、事前に手を打つことも可能です。

受検のときに特別な配慮が必要な場合は、中学校の校長から志願先の高校の校長に申し出ます。県の要項には、これまでに行った措置の例として、別室での受検、集団面接を個人面接に変える、保健室に近い教室での受検、薬や補食の持ち込みなどが挙げられています。不登校であることが配慮の対象として明記されているわけではないので、集団での受検に強い不安がある場合は、早めに中学校の教員に相談してください。

病気などやむを得ない理由で後期選抜の検査を受けられなかった場合は、追検査があります。2027年度は3月19日または23日です。受けるには、検査当日の3月9日15時までに中学校を通じて申し出る必要があります。

なお、追検査は当日受けられなかった人のための振り替えで、不合格になった人がもう一度受けられる仕組みではありません。当日の体調に不安がある場合は、追検査を当てにするのではなく、配慮の相談を早めに中学校と始めておいてください。

さて、ここまで三重県の公立高校入試の仕組みを見てきました。ただ、制度がわかっても、お子様の場合に実際どうなるのかは見えにくいかもしれません。

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全日制以外に不登校から通いやすい公立高校はある?

毎日の通学に不安がある場合も、三重県には学費を抑えられる公立の選択肢があります。2027年度からは、全日制の新しいタイプの高校も始まります。この章で説明する内容は次の3つです。

  • 2027年度から全日制のみえ版フレキシブル高校が始まる
  • 定時制は大きく定員割れしているが多部制の昼の部は人気がある
  • 公立通信制は北星と松阪の2校

2027年度から「みえ版フレキシブル高校」が始まる

県教育委員会は2027年度(令和9年度)から、新しいタイプの全日制高校として「みえ版フレキシブル高校」を始めます。県は設置の背景として、不登校の経験をはじめ多様な背景を持つ生徒が増え、定時制・通信制高校への入学者が増えていることを挙げています。

仕組みは、全日制の課程に在籍したまま、連携するほかの高校の定時制や通信制の授業も受けられるというものです。そこで取った単位を卒業に必要な単位に加えられます(卒業に必要な74単位のうち36単位まで)。通信制の単位をめざす場合は、必要なスクーリングを平日に自分の学校で受けることもできます。県は、不登校の経験がある生徒や体調面で朝からの通学が難しい生徒も、安心して全日制高校で学べるようにする仕組みだと説明しています。

最初はパイロット校として3校で始まります。

設置校学科(定員)連携校
桑名北高校普通科(160人)北星高校(通信制)
久居高校普通科(160人)松阪高校(通信制)、みえ夢学園高校(定時制)
尾鷲高校普通科(70人)松阪高校(通信制)、尾鷲高校(定時制)

注意したいのは、3校の普通科の生徒が全員このフレキシブルな学び方をするわけではないことです。県は、普通科の入学定員の一部に「フレキシブルコース」を設けるとしています。3校の普通科は、ほかの県立高校と同じように2月の前期選抜(定員の30%)と3月の後期選抜(残りの定員)も行っていて、そこで入った生徒はふつうの普通科の生徒です。

フレキシブルコースに入るための入試が、2月2日に行う「フレキシブル特別枠選抜」です。募集枠はそれぞれ普通科の入学定員の20%で、前期選抜とは別の枠として、同じ時期に行われます。前期選抜との併願はできません。出願するには、志願する学校が開くフレキシブル高校の説明会などに出席して趣旨や学び方を理解し、志望の動機がはっきりしていることが条件になっています。検査は面接のほか、桑名北は作文、久居は国語、尾鷲は数学と英語の学力検査です。

入学の難易度については、2027年度が最初の入試なので、倍率等もまだ分かりません。フレキシブル特別枠選抜で合格しなかった場合は、あらためて後期選抜に出願できますが、後期選抜で入ってもフレキシブルコースの生徒にはなりません。

まだ3校だけの取り組みで、住んでいる地域によっては通える範囲にありません。それでも、全日制に在籍しながら自分のペースで学べる学校を県がつくり始めたことは、不登校の中学生にとって選択肢が増える動きです。関心がある場合は、各校の説明会の日程を確かめてください。

三重県「新しいタイプの全日制高校「みえ版フレキシブル高校」を設置します」のページ
(参照:新しいタイプの全日制高校「みえ版フレキシブル高校」を設置します/三重県)

定時制は大きく定員割れしているが多部制の昼の部は人気がある

定時制高校は、全体として入学の難易度は高くありません。2026年度の定時制の後期選抜は、募集人数558人に対して受検者173人で、受検倍率は0.31倍でした。

桑名、上野、名張、尾鷲などの定時制は0.1〜0.2倍台で、大きく定員割れしています。ここまで定員割れしていると、内申点がどう扱われるかを細かく気にする段階の話ではありません。

ただし、時間帯を選んで通える多部制や昼間の部は別です。四日市市の北星高校(昼間部と夜間部)、津市のみえ夢学園高校(午前の部・午後の部・夜間部)、伊勢市の伊勢まなび高校(午前の部・午後の部・夜間部)がこうした学校です。

このうち北星とみえ夢学園の昼の部には、志願者が集まっています。2026年度は2月の前期選抜の段階で、北星の昼間部が2.30倍、みえ夢学園の午前の部が2.05倍、午後の部が1.85倍でした。前期選抜で不合格になった人が3月の後期選抜に回るので、後期選抜でも北星の昼間部が1.50倍、みえ夢学園の午前の部が1.06倍、午後の部が1.00倍になっています。

日中に通える定時制は不登校の経験がある生徒にも人気があり、定時制だから必ず入れるとは限りません。面接や作文の準備をしておいてください。

定時制は4年で卒業する形が基本ですが、3年で卒業できるかどうかや時間割の組み方は学校によって違います。各校のパンフレット等で確認してください。

なお、定時制や一部の全日制には、「特別選抜」という2月の選抜もあります。対象は、高校を中途退学した人や、中学校を卒業するときに何らかの理由で高校に進学できなかった人、20歳以上になる人などです(学校ごとに対象が違います)。2027年度は、あけぼの学園高校(全日制)と、四日市工業・北星・飯野・みえ夢学園・伊勢まなびの定時制で行われ、面接や作文などで選考します。

今の中学3年生がそのまま受ける選抜ではありませんが、高校に入ったあとで合わずに辞めた場合や、中学卒業後すぐに進学しなかった場合にも、もう一度県立高校に入り直す道があることは知っておいてよいでしょう。

公立通信制は北星と松阪の2校

公立の通信制課程は、北星高校(四日市市)と松阪高校(松阪市)の2校に置かれています。

入学の難易度は高くありません。2026年度の後期選抜は、2校とも受検倍率0.13倍でした。通信制の後期選抜は学力検査を行わず、調査書と面接・作文で選びます。北星高校には2月の前期選抜(調査書と「自己表現」による選抜)もあり、9月に入学する秋期入学者選抜も行っています。

ただし、三重県は南北に長い県です。通信制でもレポートの提出に加えて学校に通うスクーリングがあり、2校はどちらも県の北部と中部にあります。たとえば尾鷲市や熊野市など県の南部から四日市市や松阪市に通うのは、それだけで負担になります。住んでいる場所によっては現実的な選択肢にならない場合もあるので、通学にかかる時間を先に確かめてください。

また公立通信制は学費を大きく抑えられる一方で、自分で計画を立ててレポートを進めていく自己管理の負担が、サポートの手厚い私立通信制より重くなりがちです。このあと紹介する私立通信制と並べて比較してみることをおすすめします。

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不登校から三重県の私立高校に合格するには?

続いて私立高校について見ていきましょう。

最初にお伝えしておくと、私立高校は一般的に公立高校より入学が厳しいと考えてください。そして何より、入試のルールは学校ごとに違うので、志望校ごとに確かめるしかありません。

ここまで見てきた公立の話と、私立の話は分けて考える必要があります。

公立高校は、県教育委員会が調査書の様式と選抜方法を定めていて、2027年度からは欠席日数の欄もなくなります。合格者の決め方も、5つの段階として全校共通で公表されています。

一方、私立高校は各校が基準を決めるため、判定方法が公表されていないのが一般的です。不登校だと分かった時点で不合格にしている可能性さえあります。公立はそこまで極端なことはしていないと考えられるので、まだ公立のほうがフェアに戦えるというのが実情です。

ここまで説明した公立の決まり(調査書の欠席欄の削除や後期選抜の手順など)は、私立には当てはまりません。

私立の入試は1月で公立の選抜より早い

三重県の私立高校の入試は、1月中旬から下旬に行われます。公立の前期選抜(2月2日・3日)よりも先です。たとえば2027年度は、津田学園高校が1月16日・17日、高田高校が1月24日に入学試験を行います。私立を考えるなら、秋のうちに日程と出願の締め切りを確かめておいてください。

入試の区分は学校によって呼び方が違いますが、おおむね推薦入試、専願入試、一般入試があります。専願は合格したら必ずその学校に入学するという約束で受ける入試で、一般入試は公立高校と併願できます。三重県には、私立の中ではその学校を第1志望とし、県立高校の後期選抜で不合格だった場合に必ず入学するという「私立専願」の区分を設けている学校もあります(津田学園高校など)。

不登校の中学生の多くは、私立の一般入試(または私立専願)で合格をもらっておき、そのうえで公立の後期選抜に臨む形になります。

私立高校の授業料については、近年、国の就学支援金が拡充され、私立高校の授業料の負担は軽くなっています。公立高校の授業料はすでに無償化されているので、公立と私立の学費の差が縮まったということです。その分だけ私立を志望する受験生が増え、私立の倍率が上がることも考えられます。

推薦は出席状況を出願資格にする学校があり事前相談で欠席日数が伝わる

私立の推薦入試は、不登校の中学生にはかなり厳しいと考えてください。

たとえば皇學館高校の2027年度の募集要項では、学力推薦、スポーツ・芸術推薦、神道特別推薦のどの推薦入試でも、出願資格に「出席が常であること」が挙げられています。こうした条件がある区分は、条件に当てはまらなければ受けられません。

出願資格に欠席の条件を書いていない学校でも、推薦には各校の推薦基準があるのが一般的です。基準の中身は公表されていません。

また、推薦入試の前に中学校と高校のあいだで相談が行われる学校があります。海星高校は、学校推薦型の推薦入試の事前相談の際に、中学校が志願者の一覧表を持参するよう求めています。この一覧表には9教科の評定とその合計のほかに、欠席の欄があります。公立の調査書から欠席日数の欄がなくなっても、こうした相談の書類を通じて欠席日数が高校側に伝わる場合があるということです。

海星高等学校「高等学校・入試案内」のページ
(参照:高等学校・入試案内/海星高等学校)

文部科学省は毎年の通知で、不登校の生徒を欠席日数など特定の記録だけで判断しないよう求めています。それでも私立高校の出願資格は各学校が決めるものです。不登校の中学生が私立を受けるなら、推薦ではなく一般入試が中心になります。

一般入試も調査書を含めて総合的に判定される

では、一般入試なら学力だけで判定されるのかというと、そうとは言い切れません。

三重高校の2027年度の募集要項は、一般入試について「5教科の合計点と中学校から提出された調査書等に基づいて、総合的に判定」すると書いています。高田高校も、一般受験は「試験の成績と調査書に基づいて総合的に判定」です。この「総合的に判定」という言い回しは全国的にみられ、調査書の影響度合いがはっきりしない厄介な選抜制度になります。

津田学園高校は、検定試験の資格を持つ受験生について、入学試験の9教科評定の合計に点数を加えて合否を判定すると書いていて、評定が合否の判定に入ることがはっきりしています。

三重高等学校「募集要項」のページ
(参照:募集要項/三重高等学校)
※2027年度の生徒募集要項が掲載されています

学力勝負に見える一般入試でも、調査書を併せて見ると書いてある以上、内申点でのマイナスがないとは言えません。そして、仮に欠席日数が記載されていなくても、内申点に1が多くついていれば、不登校であることは高校側に伝わります。

なお、三重県の私立高校が使う調査書の様式に欠席日数の欄があるかどうかは、各校の募集要項には書かれていません。公立の調査書から欠席欄がなくなる2027年度に、私立がどう対応するかも読めません。ただ先述の通り、欄がなくても評定から不登校であることはおおよそ伝わります。そして、欠席の扱いが合否にどのくらい影響しているかは、外からは分からない状態です。

公立で通用する安心感を、そのまま私立に当てはめないでください。

受かる見込みは学校に直接確かめる

ここまで見てきたとおり、私立については募集要項を読んでも判断がつかない部分が大きいです。だからこそ、志望校を検討する段階で必ずやってほしいことがあります。

学校説明会などで個別に質問できる機会があれば、そこで学校の教員に直接話を聞いてください。

相談の場で不登校であることが知られて不利になるのでは、と考える方もいるかもしれません。しかし、どのみち調査書や推薦の書類で伝わるのですから、不登校であることは隠さずに伝えてください。そのうえで、家で勉強を続けていること、高校の授業についていける学力をつけようとしていることを示しましょう。

そして、出願できるか、どの入試区分で受けるのが現実的か、推薦や専願で受ける場合に欠席の多さがどう見られるかを聞いてください。教員の反応から、受け入れの見込みはある程度察することができます。

私立の入試は1月で、公立より先に結果が出ます。私立専願のように、公立の結果によって入学が決まる区分もあります。どの学校をどの区分で受けるかは、秋のうちに中学校の教員とも相談しながら決めておくと安心です。1校だけに絞らず、複数の学校に話を聞いておくのがよいでしょう。

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三重県に本校がある私立通信制

全日制の通学ペースに不安が残る場合や、私立の全日制で受け入れの見込みが立たない場合は、私立通信制も有力な選択肢です。

入学のハードルは高くありません。私立通信制は、通学する日数やスクーリングの形、学習サポートの手厚さを学校ごとに選べるのが特徴です。費用は公立通信制より高くなりますが、国の就学支援金の対象になります。

三重県の私立高等学校一覧(2026年5月29日更新)によると、三重県内に本校を置く私立の通信制高校は次の8校です。

  • 大橋学園高校(四日市市)
  • 徳風高校(亀山市)
  • 英心高校(伊勢市。名張市に桔梗が丘校)
  • 一志学園高校(津市)
  • 代々木高校(志摩市)
  • みえ大台おおぞら高校(大台町)
  • 四日市メリノール学院高校(四日市市)
  • 皇學館高校(伊勢市)

このうち四日市メリノール学院と皇學館は、全日制がメインの高校が通信制の課程を併設している形です。

通信制は学校によって方針もサポート体制も大きく違います。入学できるかどうかではなく、そこで3年間続けられるかどうかで選んでください。合同説明会だけで決めず、実際に足を運んで選び抜くことをおすすめします。

県内の私立高校の一覧は、三重県の高等学校一覧で確認できます。

まとめ:不登校から三重県の高校受験を成功させるには?

ここまで三重県の公立の全日制、定時制・通信制とフレキシブル高校、私立を順に見てきました。

三重県は不登校から高校に入りやすい県なのか。ここまでの分析を踏まえると、合格の可能性は十分にあるけれど、どこまで希望が持てるかははっきりと言い切れない県です。

公立高校には、不登校の生徒のための特例はありません。後期選抜は内申点の順位が定員以内に入っている受験生から先に合格が決まる仕組みで、内申点の順位が定員より下の受験生が勝負できるのは最後に残ったわずかな枠だけです。その枠を学力検査重視で決める進学校は多いものの、調査書も考慮すると書かれていて、オール1に近い受験生が選ばれるかどうかは公表資料からは分かりません。

それでも、普通科の進学校は3月の後期選抜1回で全員を募集し、受検者全員が同じ5教科の学力検査を受けます。2027年度入試からは調査書に欠席日数の欄がなくなり、全日制の後期選抜の倍率は1.02倍で、不合格になっても再募集があります。定時制は大きく定員割れしていて、2027年度からは全日制のみえ版フレキシブル高校も始まります。

私立は事情が違います。推薦入試で出席状況を出願資格にする学校があり、一般入試も調査書を含めて判定されます。志望するなら、学校に直接確かめるところから始めるしかありません。

さて、ここまで読んでいただければ、不登校だからといって高校進学をあきらめる必要はないことが分かったはずです。全日制も含めてです。

今は三重県に限らず、全国どこでも定員割れしている高校はあります。三重県でも2026年度の後期選抜の全日制は1.02倍で、再募集では476人の募集に68人しか志願しませんでした。多くの高校には、入ろうと思えば入れる時代です。

ただし、倍率が1.0倍を超える高校に入るには、不登校による不利は避けられません。三重県の後期選抜では、内申点の不利を当日点でどこまで取り返せるかが見えない分、当日の学力検査で確かな点数を取ることがなおさら大切になります。

それに、高校に入学することはゴールではありません。単位を取って卒業するところがゴールです。中学の内容が抜けたまま入学すると、授業についていけずに苦しむことになります。入ることと卒業できることは別の話です。残りの中学の期間で一生懸命勉強して、中学の内容を理解した状態で高校に進んでください。

過去の欠席日数も内申点も、いまから変えることはできません。けれど5教科の学力は、今日から伸ばしていけます。三重県の進学校の定員の多くは、3月の学力検査の日に決まります。

みなさんの吉報を待っています。

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不登校からの高校入試(三重編)よくある質問

~高校入試をがんばる不登校生、募集中~

ということで、今回は、不登校の中学生が三重県の高校入試(主に全日制高校)を合格する方法について考えてきました。

ここまで読んでいただいた方にはご理解いただけたかと思うのですが、不登校の中学生が高校受験を突破するために必要なのは、無理して学校に通うことでも内申点を上げることでもありません。

ひとえに、基礎学力を身につけること。
特に五教科の中学内容をしっかり学ぶ(学び直す)ことに尽きます。

実は、私たちSchorbitは、高校入試に向けて自宅から勉強する中学3年生の支援プロジェクトを開始しました。

その名も、Schorbit REBOOT。

Schorbit REBOOT ロゴ

不登校でも高校からはがんばりたい。
高校入試に向けて日中、家で勉強したい。
中学校の学習内容に抜けはあるけど何とか勉強して取り戻したい。

そんな中学3年生(中学2年生の途中から参加可能)を応援します。

いきなりお申し込みいただく必要はありません。ページのご案内から、保護者の方もご一緒に、面談で内容を確かめていただけます。

詳しくはREBOOT | 中学3年間の学び直しプログラムをご覧ください。多くの中学生の参加お待ちしております。