不登校からの高校入試ガイド
【栃木 編】
公立・私立の選択肢と制度を完全解説

要約:栃木県の不登校からの高校入試ポイント
(※以下は2026年9月時点で調査した情報を基にしています)
中学校にほとんど通えていない。
通知表に「1」や斜線が並んでいる。
それでも高校には行きたい。
そんな状況で栃木県の高校入試を調べ始めた方に、まず正直な見立てからお伝えします。
栃木県の公立高校入試は、不登校の中学生にとって、それなりにチャンスが広がっている県です。
合否を決めるとき、栃木県では学力検査500点が全校共通の物差しになります。これに対して調査書の点数は学校ごとに設定されるのですが、調査書(いわゆる内申書)のほうが学力検査より重い高校は県内に1つもありません。普通科の多くは、調査書が合否のおよそ2割です。当日のテストである程度、巻き返せる設計になっています。
ただし、楽な道が用意されているわけでもありません。
調査書に記載された評定(いわゆる内申点)のビハインドは、そのまま合否に影響します。全日制には、評定の影響をなくせる入試方式がありません。それも、中1から中3までの評定がすべて加算されるので、どの学年であっても休んでいた期間の分は影響します。
そしてもう1つ、栃木県を調べるうえで避けて通れない事情があります。2027年度(令和9年度)、つまり現在の中学3年生が受ける入試から、栃木県の公立高校入試は制度が全面的に変わります。ネット上に残っている解説の多くは古い制度のもので、そのまま読むと話が食い違います。
本記事は、栃木県教育委員会が2026年9月1日に公表した令和9(2027)年度の入学者選抜実施細則と、令和8(2026)年度入試の出願・合格状況をもとに書いています。
ここでいう一次資料とは、県教育委員会が自ら作成して公表している入学者選抜要項、実施細則、調査書作成の要領といった公式文書のことです。塾や情報サイトの解説は、これらを読み解く補助として使い、出典を明記して紹介しています。
そのうえで、不登校の中学生が栃木県の高校受験で取りうる選択肢を、公立、公立の定時制・通信制、私立の順に解説していきます。
不登校でも栃木県の高校入試に合格できる?
結論から言えば、可能です。ただし、不登校の中学生だけが使える近道が用意されているわけではありません。
いわゆる不登校枠と呼ばれるような、長期欠席のある生徒を対象にした特別な選抜は、栃木県の全日制高校にはありません。他県には、一定以上の欠席がある生徒について評定を合否の点数に入れない仕組みを設けているところもありますが、栃木県の全日制にそうした制度は見当たりません。
そのうえで、不登校の中学生にとってプラスに働く材料が3つあります。
1つ目は、調査書に欠席日数が載らないこと。2027年度の入試から、様式に出欠の記録を書く欄そのものがなくなりました。
2つ目は、合否に占める調査書の重みが小さい高校が多いこと。学力検査500点に対して、普通科の多くは調査書を135点前後に設定しています。割合にすると2割程度です。
3つ目は、席が余っている学科が多いこと。令和8年度の一般選抜では、108ある学科のうち56で、受検した人が全員合格しています。
一方で、正直に押さえておくべき現実もあります。
評定は中1から中3までの3学年分が加算され、その影響をなくせる方式は全日制にありません。また、調査書の重みは学科によってまったく違い、専門学科や郡部の小規模校では4割から5割に達します。志望校の選び方を間違えると、せっかくの学力重視の設計が生きません。
特別扱いはしてもらえない。けれど、当日のテストで正面から戦える土俵は用意されている。これが栃木県の公立高校入試のおおまかな見取り図です。
栃木県の公立高校入試は2027年度からどう変わる?
制度の中身に入る前に、変更点を先に押さえておきます。ここを飛ばすと、この先の説明が古い情報と食い違って読めてしまうためです。
栃木県教育委員会は、2027年度(令和9年度)の入学者選抜から、選抜方法を全面的に見直した新しい制度を導入します。現在の中学3年生が受ける入試が、その1年目です。変更点は大きく次の3つです。
| 項目 | 2026年度まで | 2027年度から |
|---|---|---|
| 受検機会 | 2月の特色選抜と3月の一般選抜の2回 | 2月下旬の本検査に一本化 |
| 学力検査 | 一般選抜の受検者のみ(特色選抜は面接・作文など) | 全ての志願者が受ける |
| 日程 | 特色選抜が2月、一般選抜が3月 | 学力検査が2月24日、学校独自検査が2月25日・26日 |
| 調査書 | 出欠の記録の欄がある | 出欠の記録の欄がなくなる |
| 3月の受け皿 | 該当する仕組みが見当たらない | 再募集を実施 |

※選抜要項や実施細則のPDFがこのページに掲載されています
特色選抜と一般選抜が1回の入試にまとまる
最大の変更点は、2回に分かれていた入試が1回にまとまることです。
2026年度までの栃木県の公立高校入試は、2月の特色選抜と3月の一般選抜という2つの機会に分かれていました。特色選抜は各高校が資格要件を定めて行うもので、学力検査はなく、調査書と面接・作文などで判定されます。ここで合格をもらえなかった人が、あらためて3月の一般選抜を受け直す流れでした。
2027年度からは、この2つが2月下旬の本検査にまとまります。全員が一般選抜に出願し、希望する人だけが同じ高校の同じ学科に特色選抜も上乗せで出願する形です。検査は2日間で、1日目に全員が5教科の学力検査を受け、2日目に特色選抜の出願者だけが学校独自検査を受けます。特色選抜で合格しなかった人は、そのまま一般選抜で判定されます。
不登校の中学生にとっては、追い風の変更です。理由は2つあります。
1つは、学力検査を受けずに判定される枠がなくなったこと。どの高校のどの枠を志願しても、当日の点数が判定に入るようになりました。
もう1つは、受検のために試験場へ行く回数が2回から1回に減ったこと。体調に不安がある場合、本番が1回で済む意味は小さくありません。
調査書から出欠の記録の欄がなくなる
先述の通り、2027年度の入試から、栃木県の公立高校入試で使う調査書に、欠席日数を書く欄がなくなります。
実施細則に添えられた「調査書作成の要領」には、調査書に入力する項目がすべて列挙されています。そこに出欠の記録という項目は含まれていません。2026年度までの様式には日数と理由を書く欄があったので、今回の改定で削られた形です。
この変更は、2026年6月に下野新聞が報じたことで県内に知られるようになりました。何日休んだかという情報が、制度として志願先の高校に届かなくなります。

ただし、これで不登校の影響が消えるわけではありません。詳しくは後の章で扱いますが、欠席日数が伝わらないことと、評定(内申点)の影響は別の話です。
3月に再募集が新しくできる
2027年度から、合格者が募集定員に満たなかった高校で、3月に再募集が行われます。検査は個人面接と作文で、学力検査はありません。
これは他県でいう2次募集にあたる仕組みです。多くの都道府県には以前から用意されているものですが、栃木県にはありませんでした。
一般的に、再募集とか追加募集とか2次募集と呼ばれているものは、公立高校入試で不合格になってしまった場合、欠員の生じた公立高校に再度受験できる仕組み(実施時期は3月中旬頃が多い)ですが、これにあたるものが栃木県にはなかったのです。
県教育委員会も、再募集を新制度で導入する要素の1つとして挙げています。つまり栃木県では、2月の本検査で決まらなかった場合の受け皿が、今回はじめて制度としてできることになります。
学力検査がなく、面接と作文だけ。これは内申点にハンデを抱えた受験生にとって、覚えておく価値のあるルートです。
学校の統廃合が重なる年でもある
制度そのものの話ではありませんが、2027年度は県立高校の再編が重なる年でもあります。志望校を考えるときに影響するので、あわせて押さえておいてください。
鹿沼南高校と鹿沼商工高校は統合して鹿沼華陵高校になります。今市高校、今市工業高校、日光明峰高校の3校は段階的に統合され、今市高校に集約されます。宇都宮清陵高校は全日制の募集を停止し、定時制と通信制を併せ持つ学校に生まれ変わります。
これに伴って、2027年度の県立高校全日制の募集定員は10,005人となり、前年度から10学級分減ります。
ただし、これにより倍率が高くなると悲観する必要はありません。こうした統廃合は、基本的に15歳の人口に沿って行われますから、元々の入学希望者が減る分だけ椅子の数も減らしておくという意味合いです。受験生にとって不利になる変更ではありません。
少し前の情報を見て志望校を決めると、募集していない学校を候補に入れてしまうことがあります。学校名で検索したときは、それが2027年度も募集しているかどうかを必ず確認してください。


栃木県の公立高校入試の仕組みはどうなっている?
ここからは、2027年度以降の制度の中身を見ていきます。押さえるのは次の3点です。
- 出願できるのは1校1学科だけで、全員が一般選抜に出願する
- 内申点は中1から中3までの評定を合計して計算する
- 合格者は特色選抜から先に決まり、残りの席を一般選抜で争う
出願できるのは1校1学科。全員が一般選抜に出願する
栃木県の公立高校に出願できるのは、1つの高校の1つの学科だけです。公立高校を2校受けて、受かったほうに行くという選び方はできません。
そのうえで、志願者は全員が一般選抜に出願します。特色選抜を受けたい人だけが、同じ高校の同じ学科に上乗せで出願する形です。
ただし特色選抜には各高校が定めた資格要件があり、誰でも出願できるわけではありません。ここは次の章で詳しく扱います。
2027年度入試の日程は次のとおりです。
| 区分 | 内容 | 期日 |
|---|---|---|
| 本検査 | 出願 | 1月29日(金)〜2月8日(月) |
| 本検査 | 出願変更 | 2月10日(水)・12日(金) |
| 本検査 | 学力検査(全員) | 2月24日(水) |
| 本検査 | 学校独自検査等 | 2月25日(木)・26日(金) |
| 本検査 | 追検査 | 3月8日(月)・9日(火) |
| 本検査 | 合格者発表 | 3月12日(金) |
| 再募集 | 出願 | 3月12日(金)〜15日(月) |
| 再募集 | 面接・作文 | 3月17日(水) |
| 再募集 | 合格者発表 | 3月18日(木) |
学力検査は国語・社会・数学・理科・英語の5教科で、各100点の500点満点です。2月24日に1日で5教科を実施します。翌25日と26日の学校独自検査を受けるのは、特色選抜に出願した人だけです。
出願を1回だけ変更できる期間が2月10日と12日に設けられています。倍率を見てから志望校を動かせるタイミングがあるということなので、ここは頭に入れておいてください。
なお2027年度から、出願はインターネットで行う形になり、紙の願書はなくなります。ただし調査書を提出するのは中学校なので、学校とのやりとりが不要になるわけではありません。
内申点は中1から中3までの評定を合計する
受験の際、中学校から高校に提出される書類を調査書と呼びます。俗に内申書とも呼ばれるものです。
この調査書に載っている9教科の評定(いわゆる内申点)が、点数に換算されて合否に使われます。使われるのは中1・中2・中3の3学年分です。学年ごとに重みを変える計算はしません。
県教育委員会の実施細則には、各学年の各教科の評定を点数化するとだけ書かれていて、満点の数字は示されていません。9教科を5段階で評価した数字を3学年分足すので、計算上は135点になります。塾の解説でも135点満点として紹介されているのが一般的です。
ここで大事なのは、休んでいた時期がいつであっても、その分は数字として残るということです。
中1・中2で評定が「1」や斜線だった場合、中3でどれだけ立て直しても、その2年分のビハインドは残ります。逆に、中1・中2は通えていて中3で不登校になった場合も、中3の分がそのまま残ります。栃木県では休んだ時期に関係なく内申点に影響する、と理解しておいてください。
ただし、この135点がそのまま合否を左右するわけではありません。実際に使われるのは、各高校が定めた満点に換算された点数です。その換算の幅がかなり大きく、そこが栃木県で志望校を選ぶときの最重要ポイントになります。次の章で詳しく見ます。
合格者は特色選抜、一般選抜の順に決まる
2027年度公立入試の合否の決定についてみていきましょう。
最初に特色選抜を受けた人だけを対象に合否が判定されます。ここで合格した人は、その時点で進学先が決まります。
次に、特色選抜で合格しなかった人と、そもそも特色選抜を受けなかった人を合わせた全員を対象に、一般選抜の判定が行われます。特色選抜で不合格になっても受け直す必要はありません。同じ日に受けた学力検査の点数が、そのまま一般選抜でも使われます。
ここで押さえておきたいのは、一般選抜で争う席が、募集定員から特色選抜の合格者を引いた残りになるということです。特色選抜にどれだけの席を割くかは高校ごとに違い、最大で定員の50%まで設定できます。この割合が不登校の中学生にとって何を意味するかは、次の章で扱います。
そして一般選抜の中も、2つの段階に分かれています。
最初の段階では、学力検査の点数と調査書の点数を足した合計の順位を上から並べ、一般選抜の定員の80%までを合格とします。この段階では、合計点の順位以外は見ません。
残りの20%を決めるのが次の段階です。ここでは学力検査の点数と調査書の点数に加えて、調査書のうち点数化されていない部分も合わせて総合的に判断されると実施細則に書かれています。
不登校の中学生にとって、この仕組みには読みやすい面があります。
合格者の8割は、学力検査と調査書の合計点だけで決まります。つまり、やるべきことがはっきりしています。当日の5教科でどれだけ点を積めるか。そこに集中すればよく、それ以外の要素を心配する必要はありません。
残りの2割では、点数以外の記録も見られることになります。ただし各高校がそれをどう読み取っているかは公表されておらず、外からは確認できません。ここを当てにするのではなく、8割が決まる段階で合格圏に入ることを目標にするのが現実的です。
内申点が低くても、当日のテストで逆転できる?
ここからが、不登校の中学生が栃木県公立入試を合格するための本題です。
結論を先に言うと、合格の余地はあります。ただしそれは、特別な救済制度があるからではありません。内申点の重みが小さい高校が多いという、全員に共通するルールの側にあります。
内申点の重みは学校ごとに違う。最大でも学力検査と同じまで
栃木県の一般選抜では、学力検査の500点満点が全校共通です。変わるのは内申点のほうで、各高校が50点から500点までの範囲で満点を設定しています。中学校でつけられた内申点は、志願先の高校が定めたこの満点に換算されて使われます。
2027年度の設定を全101学科・群について集計すると、次のような分布になりました。
| 内申点の満点 | 合否に占める割合 | 学科・群の数 | 主な学校 |
|---|---|---|---|
| 50〜55点 | 約1割 | 8 | 宇都宮、宇都宮北、宇都宮女子、宇都宮中央(普通)、栃木、真岡、大田原 |
| 100〜135点 | 約2割 | 22 | 石橋、栃木女子、佐野東、鹿沼、足利、真岡女子、烏山、大田原女子、黒磯、矢板東、さくら清修 |
| 162〜215点 | 約3割 | 16 | 今市、上三川、壬生、小山城南、茂木、宇都宮工業、小山北桜 |
| 270〜350点 | 約4割 | 40 | 宇都宮白楊、栃木農業、栃木工業、佐野松桜、足利工業、真岡工業、那須拓陽、那須清峰、矢板、高根沢 |
| 400〜500点 | 4割半〜5割 | 15 | 鹿沼華陵、真岡北陵、馬頭、黒羽、那須 |
まず注目してほしいのは、いちばん重い設定でも500点、つまり学力検査と同じところで止まっていることです。内申点のほうが学力検査より重い高校は、栃木県には1つもありません。
そしてもう1つ、普通科がおおむね軽い側に集まっていることです。宇都宮や栃木のような偏差値上位校が1割程度なのは想像がつくと思いますが、鹿沼、足利、烏山、大田原女子、黒磯、さくら清修といった偏差値中位の普通科も2割程度です。内申点の重みが小さい高校を選ぼうとすると上位校しかないという県もありますが、栃木県はそうなっていません。
一方で、重い側もはっきりしています。農業・工業・商業などの専門学科と、郡部の小規模校です。馬頭、黒羽、那須の3校は内申点が500点で、学力検査とまったく同じ重みになります。
この差は小さくありません。内申点の換算が135点の高校と500点の高校では、同じ内申点の差が総合得点に与える影響がおよそ4倍違います。内申点にハンデがある場合、志望校を決めるときには、偏差値や通学時間と並べて、その学科の内申点の満点を必ず確認してください。
ただし、重みが2割に圧縮されても内申差が消えるわけではないことも、正直に書いておきます。倍率がつく人気校では、合格ライン付近に同じくらいの得点の受験生が並ぶので、圧縮されて残った差が順位を分ける場面は普通にあります。比率が有利だから受かるのではなく、比率が有利だから当日点で追いつけるという理解が正確です。
特色選抜は不登校の中学生には使いにくい
次に、特色選抜をどう扱うかです。
先に結論を言うと、多くの不登校の中学生は特色選抜を見送り、一般選抜で勝負すると割り切って構いません。理由は出願の資格要件にあります。
特色選抜は誰でも出願できるものではなく、各高校が定めた資格要件を満たす必要があります。県教育委員会は学校ごとの資格要件を一覧で公表しているので、志望校の分は必ず目を通してください。
確認できた範囲では、要件の中身は中学校や地域での活動実績が中心でした。たとえば栃木高校は、スポーツ活動で県大会ベスト4以上に相当する実績を残した生徒、または文化活動・特別活動・探究活動で県大会等の上位入賞に相当する実績を残した生徒を対象としています。
中学校に通えていない状態では、こうした要件を満たすこと自体が難しくなります。無理に狙う場所ではありません。

ここで1つ、不安に思われそうな点を先に打ち消しておきます。
2027年度から、特色選抜に割ける定員の上限が30%程度から50%に引き上げられました。実績で争う枠が広がるのなら、一般選抜で争える席が減るのではないか、と心配になるかもしれません。
ですが、実際の設定を見ると心配するほどではありません。101ある学科・群のうち最も多いのは30%で、上限いっぱいの50%を採るのは4校10学科にとどまります。全体をならすとおよそ30%で、2026年度に特色選抜で合格した人が募集定員に占めた割合とほとんど変わりません。
上限は上がったけれど、実際の配分はこれまでどおり。そう理解して構いません。それでも志望校がどの割合を採っているかは、先ほどの一覧で確認しておいてください。
受検した人が全員合格した学科が半数近くある
制度の話から離れて、実態の話をします。
近年、どこの都道府県でも定員割れの高校が増えています。栃木県も例外ではありません。
2026年度の一般選抜は、定員7,259人に対して受検者7,566人、合格者6,586人でした。全体の合格倍率は1.15倍です。
ただ、この平均の数字よりも大事なのは中身のばらつきです。募集を行った108の学科のうち56で、受検した人が全員合格しています。半分をわずかに超える学科で、落ちた人がいなかったということです。
それなりの倍率がついたのは、宇都宮北の1.55倍、宇都宮中央の1.59倍、石橋の1.42倍といった人気校と、宇都宮白楊などの一部の専門学科です。一方で、郡部の普通科や専門学科の多くは受検者が定員に届いていません。

※出願・合格状況のPDFがこのページに掲載されています
これは2026年度、つまり制度が変わる前の数字です。ただし、特色選抜で先に合格者を決めて、残りの席を一般選抜で争うという順序は2027年度も同じなので、傾向をつかむ材料にはなります。
ここから言えることは、不登校であるか否かにかかわらず、栃木県では公立高校のどこにも行けないという状況にはなりにくいということです。まずそこは安心してください。
そのうえで、元教員として1つお伝えしておきたいことがあります。
席が余っているからといって、勉強をやめてしまわないでください。定員が埋まっていない学科は、家から遠かったり、学びたい内容と違っていたりすることが少なくありません。3年間通うのは自分自身です。
それに、高校は入学がゴールではありません。単位を取って卒業するところがゴールです。入学後に授業についていけずに苦しみ、転学や退学に至るケースも珍しくありません。どちらにしても中学の基礎学力は必要になります。
学力があれば、2月の本検査で自分が行きたい高校を選べます。学力がなければ、3月に残っていた学校の中から選ぶことになります。選べる範囲を広げるためにも、学習は続けてください。

不登校の欠席日数はどう扱われる?
ここからは、不登校のご家庭が一番気にする部分について実際のところをお伝えします。先に結論だけ言ってしまえば、2027年度以降の栃木県の公立高校入試では、欠席日数そのものは合否に影響しません。
調査書に出欠の記録の欄がない
すでに触れたとおり、2027年度の入試から、栃木県の公立高校入試で使う調査書には欠席日数を書く欄がありません。
実施細則に添えられた「調査書作成の要領」を見ると、記載される項目は次のとおりです。
- 氏名や生年月日などの基本情報
- 各教科の学習の記録(9教科の評定を中1から中3まで)
- 総合的な学習の時間の記録
- 行動の記録
- 特別活動の記録
- その他参考となる諸事項等の記録
出欠の記録という項目は、どこにも出てきません。2026年度までの様式には日数と理由を書く欄があったので、今回の改定で削られたことになります。
欠席が多いから出願できない、欠席が多いから減点される。栃木県の公立高校入試では、こうした心配は制度上不要です。
点数になるのは評定だけ
では、調査書のどこが合否の点数になるのか。実施細則には、各教科の学習の記録の評定を点数化し、それ以外は点数化しないと明記されています。
つまり、点数になるのは9教科の評定(いわゆる内申点)だけです。総合的な学習の時間の記録、行動の記録、特別活動の記録、その他参考となる諸事項等の記録は、点数にはなりません。
前の章で触れた一般選抜の2段階のうち、残り2割を決める段階で「調査書の点数化されない部分」も見るとされていたのは、この4つのことです。部活動の実績や委員会の経験がここに含まれますが、点数として加算されるものではありません。
そのうえで、正直に書いておきたいことが2つあります。
1つは、欠席日数が伝わらなくなっても、評定(内申点)は残るということです。学校に行けていなければ定期テストも提出物も揃わず、通知表の成績は下がり、それに伴って調査書の評定(内申点)は下がります。ここに特別な配慮はありません。
評定に「1」が並んでいたり、評定がつけられずに斜線が引かれていたりすれば、長期の欠席があったことは高校側に十分伝わりますし、それ自体が合否判定資料なのですから、そこでの不利は発生します。
もう1つは、調査書作成の要領に次の一文があることです。「転入生や不登校の生徒などについて、要領のとおりに作成できない場合は、その旨を「その他参考となる諸事項等の記録」に記載し、記入できない項目にはハイフンを入れる」という内容です。
何日休んだかという数字は伝わりません。ただし、評定をつけられなかった事情が言葉として書かれる余地は残っています。この点は誤解のないように押さえておいてください。
とはいえ、これを不利な材料と考えすぎる必要もありません。書かれるのは事情の説明であって、減点の材料として設けられた欄ではないからです。
事情を伝える自己申告書
評定が振るわない背景や、高校生活への意欲を自分の言葉で伝えたい場合には、自己申告書という書類があります。
これは国の指針でもあり、多くの都道府県に導入されている書類ですが、栃木県の場合、対象がはっきり決められています。中学校で年間30日以上登校できなかった志願者が、希望すれば提出できるという形です。書く内容は、欠席が多い理由、志望の動機、高校生活への抱負など。全日制の一般選抜と特色選抜のほか、再募集や定時制の選抜でも提出できます。
提出された場合は選抜の資料に加えると実施細則に書かれています。ただし、合否判定でどれだけの重みを持つかは公表されていません。これを出せば内申点の不足が埋まるという性質のものではないと考えてください。
この書類は栃木県だけの制度ではなく、国の方針を受けて多くの都道府県で運用されているものです。過度な期待は禁物ですが、出しておいて損になるものでもありません。中学校の先生に相談してみてください。
当日の体調が不安な場合の備え
入試当日に不安がある場合は、事前に手を打っておけます。栃木県の配慮申請は2種類あり、性格も申請時期もまったく違うので、分けて説明します。
| 種類 | 内容 | 手続きの時期 |
|---|---|---|
| 様式配-1 | 問題用紙の拡大、ルビ振り、検査時間の延長、パソコンでの解答など、学力検査の問題に直接関わる配慮 | 2026年9月14日〜10月13日に県教育委員会へ申請 |
| 様式配-2 | 別室での受検など、上記以外の配慮 | 2026年11月中旬〜12月中旬に中学校長が志願先の高校長と協議 |
不登校の中学生が使う可能性が高いのは、別室受検を含む様式配-2のほうです。こちらは11月中旬から12月中旬に、中学校長が志願先の高校長と協議する形になります。実施細則にも、保健室など他の適当な場所で受検させるなどの配慮をすると書かれています。
気をつけたいのは、様式配-1のほうの締切が非常に早いことです。9月14日から10月13日までしかありません。検査時間の延長やパソコンでの解答を考えている場合は、この時期を逃すと申請できなくなります。
どちらの申請も中学校を通して行います。何かしらの配慮を希望する場合は、夏のうちに中学校へ相談を始めておくのが安全です。
なお、様式配-1の申請書には障害の状態を記入する欄があり、視覚障害から自閉症まで選択肢が並んでいますが、不登校という項目はありません。不登校であることを理由にこの配慮が受けられるとは限らないという点はお伝えしておきます。
当日どうしても受検できなかった場合には、3月8日と9日に追検査があります。対象は、感染症や月経随伴症状に伴う重い症状など、本人に責任のない事情で当日の受検ができなかった人です。
緊張や不安による欠席がここに含まれるかどうかは、実施細則からは読み取れません。当日の体調に不安がある場合は、追検査を当てにするのではなく、別室受検の相談を先に進めておいてください。

全日制以外に、不登校から通いやすい公立高校はある?
毎日の通学に不安がある場合、栃木県には学費を抑えられる公立の選択肢が揃っています。ただし、入りやすさは学校によってかなり違います。
昼夜間開講の学悠館と新しくできる宇都宮清陵
栃木県には、フレックス・ハイスクールと呼ばれる定時制高校があります。時間帯を選んで通える単位制の学校で、栃木市の学悠館高校がその1校目です。(ちなみに群馬や茨城では、この手の高校をフレックススクールと呼んでいます、微妙に名称が違います。)
学悠館は2005年開校で、午前を中心に学ぶⅠ部、午後のⅡ部、夜間のⅢ部の3つから選びます。単位制なので学年の進級という考え方がなく、卒業に必要な単位を積み上げていく形です。原則は4年ですが、他の部の授業も履修すれば3年で卒業することもできます。
こちらの学校では、不登校を経験した生徒の受け入れについて、学校のよくある質問に記載があります。「不登校や高校中退のための学校というわけではなく、そうした経験のある生徒も受け入れる学校だ」という書き方です。
特別に用意された学校ではないけれど、経験のある生徒がいることを前提に設計されている。この距離感がちょうどよいと感じるご家庭も多いはずです。

そして2027年度から、2校目ができます。宇都宮市の宇都宮清陵高校です。
宇都宮清陵はこれまで全日制の高校でしたが、全日制の募集を停止し、定時制のフレックス・ハイスクールに生まれ変わります。通信制の課程も置かれますが、そちらの募集開始は2029年度からです。
この再編について、県教育委員会は地区別説明会で、県央にも不登校を経験した生徒などを受け入れる学びの場が欲しいという声が学校現場から多く寄せられていたことを理由に挙げたと報じられています。
これまで学悠館まで通うのが難しかった宇都宮周辺の生徒に、選択肢が1つ増えることになります。
フレックス特別選抜は内申点を点数にしない。ただし競争はある
この2校には、フレックス特別選抜という独自の入試があります。定員の50%までがこの枠で、学力検査はありません。
注目すべきは学悠館のほうです。学悠館のフレックス特別選抜には、内申点の配点がそもそも設定されていません。面接300点と作文200点だけで判定されます。調査書は提出しますが、評定が点数として合計に入らないということです。
栃木県の公立高校で、内申点の影響をなくせる入口はここだけです。全日制にはありません。
なお宇都宮清陵のフレックス特別選抜は、内申点200点、面接200点、作文100点という配点です。同じ名前の選抜でも中身は違うので、混同しないでください。
ただし、ここからが大事な話です。倍率が低いから安心という枠ではありません。
2026年度のフレックス特別選抜を実施したのは学悠館だけでしたが、その結果は次のとおりでした。
| 部 | この枠の定員 | 受検人員 | 合格人員 | 合格倍率 |
|---|---|---|---|---|
| Ⅰ部(午前) | 40 | 73 | 44 | 1.83 |
| Ⅱ部(午後) | 40 | 90 | 44 | 2.25 |
なんと驚くほどの高倍率です。
午前と午後は、受けた人の半分ほどしか合格していません。栃木県の公立高校入試ではあまり見ないほどの倍率です。
それでも、この枠を受ける価値はあります。フレックス特別選抜で合格しなかった場合、同じ学校の一般選抜で改めて判定されるからです。受けたことで不利になる仕組みではありません。
面接と作文で判定される以上、準備は必要です。過去の欠席を弁明する場ではなく、高校で何をしたいかを自分の言葉で語る場だと考えて、話す内容を用意しておいてください。
定時制の一般選抜は、席が大きく余っている
一方、定時制の一般選抜のほうは事情がまったく違います。
2026年度は、定員452人に対して受検者185人。受検倍率は0.41倍でした。しかも学悠館を除くすべての学校で、受検した人が全員合格しています。
この数字が意味することは単純です。定時制の一般選抜については、内申点がどう扱われるかを細かく気にする段階の話ではありません。受検して、当日に極端なことがなければ、基本的には入れると考えて構いません。
一方、学悠館だけは一般選抜でも1倍を超えています。午前部と午後部がそれぞれ1.17倍で、受検した人のうち何人かは不合格になりました。フレックス特別選抜と合わせて考えると、学悠館の午前・午後は、定時制の中では例外的に競争のある学校だと理解しておいてください。なお、学悠館であっても、夜間部についてはどちらの選抜も定員割れしています。
大事なのは、入ったあとにどう学ぶか、卒業までに何年かかるか、自分の生活リズムに合うかどうかです。
2027年度に定時制を置くのは、宇都宮清陵、鹿沼華陵、学悠館、足利工業、真岡、大田原東、矢板東の7校です。学悠館以外の一般選抜では、5教科ではなく国語・数学・英語の3教科と面接で判定する学校が中心になります。5教科すべてを仕上げなくても受けられる点は、学習に遅れがある場合に負担が軽くなります。
公立通信制は学力検査がない
公立の通信制課程は、宇都宮高校と学悠館高校の2校です。
入試に学力検査はなく、面接だけで判定されます。しかも受検の機会が2回あり、2月実施は2月6日・7日に面接、3月実施は3月25日・26日です。3月実施のほうは3月19日まで出願を受け付けるので、公立の中では最後まで開いているルートになります。
学力検査がなく、出願期間も長い。全日制の内申点で行き詰まった場合の受け皿として、現実的な選択肢です。
ただし、公立通信制は学費を大きく抑えられる一方で、自分で計画を立ててレポートを積み上げていく自己管理の負担が、サポートの手厚い私立通信制より重くなりがちです。サポートを取るか、費用を取るか。私立通信制と並べて比較検討することをおすすめします。

不登校から栃木県の私立高校に合格するには?
続いて私立高校です。
先に結論をお伝えします。不登校の中学生が栃木県の私立高校に入れるかという点で情報収集を試みたのですが、公立より情報が手に入っていません。あえていうなら、その情報の少なさこそが壁の1つともいえるでしょう。
この章でお伝えしたいのは、制度の話ではありません。インターネット上にある情報を統合しただけでは、受かる見込みがあるかどうかがわからないため、学校説明会の個別相談で直接確かめてくださいということです。
なお、全国的にみて、定員割れしていない高校については、公立よりも私立の方が不登校の中学生にとって合格が難しい傾向にあることは申し添えておきます。
私立の入試は1月に集中する。推薦入試のない学校も多い
栃木県の私立全日制は14校あります。2027年度の募集人員は合計6,575人で、前年度から350人減りました。
日程は栃木県私立中学高等学校連合会が毎年まとめて公表しています。第1回入試が1月上旬から中旬に集中し、学校によっては1月下旬に第2回、2月や3月に第3回を設けています。公立の本検査が2月24日なので、私立のほうが1か月以上早く決着することになります。

ここで、栃木県ならではの特徴を1つお伝えします。推薦入試を行っていない学校が半数近くあることです。
栃木県が公表している2026年度の私立高校生徒募集要項の一覧によれば、推薦入試を実施したのは14校のうち8校でした。作新学院、宇都宮短期大学附属、青藍泰斗、佐野清澄、足利大学附属、幸福の科学学園の6校は、推薦入試という枠組みを持っていません。
これは不登校の中学生にとって、知っておく価値のある事実です。
首都圏の私立では、推薦入試の出願条件に欠席日数の上限が置かれていて、そこで最初の足切りに遭うというパターンがよく見られます。ところが栃木県では、そもそも推薦入試のない学校が半数近くあります。そうした学校では、入試制度上(あくまで制度上です!)の足切りの場面自体が生じにくいということになります。

※年度ごとの募集要項一覧が掲載されています
合否の決め方も調査書の様式も外からは見えない
では、推薦入試を避ければ当日点の勝負になるのか。残念ながら、そう言い切ることはできません。
公立の実施細則には、学力検査500点に対して内申点を何点にするかが学校ごとに公表されていました。私立の募集要項には、これに相当する記述がありません。試験科目や面接の有無は書かれていても、それらをどの比率で組み合わせて合否を決めるのかは、確認できた範囲ではどの学校も公表していませんでした。
わからないのは、内申点をどれだけ重く見るかであって、見るかどうかではありません。調査書の提出はどの学校でも必要ですし、そこに評定は必ず載ります。評定に「1」が並んでいれば、長期の欠席があったことは高校側に十分伝わります。あるいは、そういう特殊な解釈をしなかったとしても、オール1であることは成績の評価としては大きなマイナスとなります。
もう1つ、調査書の様式についても触れておきます。
公立の調査書から出欠の記録の欄が消えたという話は、あくまで公立高校入試用の様式についてのものです。私立に出す調査書は別の書類です。
栃木県には「栃木県私立高等学校調査書」という私立共通の様式があり、佐野日本大学高校のように、これを出願書類として案内している学校があります。一方で作新学院のように、自校の名前を冠した独自の様式に切り替えている学校もあります。私立高校共通の様式と独自の様式が混在していると考えるのが正確です。
参考になるのが、作新学院が中学校向けに公開している調査書の記入要領です。2026年度入試のもので、内容は公立の作成要領に準じるとしたうえで、異なる部分が示されています。そこには出欠の記録という欄があり、日数と理由を書く形になっていました。ただし記入要領には、この欄は空白で構わないという注記も添えられています。

これは1校の例なので、県内の私立すべてがそうだとは言えません。また、公立の様式から出欠の記録が消えたことを受けて私立側がどう対応するかは、2027年度入試についてはまだ公表されていません。ここでご紹介した佐野日本大学高校の案内も前年度のものであって、執筆時点では2027年度の入試は準備中という表示になっています。
とはいえ、注意していただきたいのは以下のことです。
公立で通用した「欠席は見られない」という安心感を、そのまま私立にも当てはめるのは避けてください。
受かる見込みは説明会の個別相談で確かめるしかない
ここまで見てきたとおり、私立については募集要項を読んでも判断がつきません。だから、志望校を検討する段階で必ずやってほしいことがあります。
夏から秋にかけて開かれる学校説明会や入試説明会、個別相談に足を運んでください。そして、欠席や評定の状況を正直に伝えたうえで、出願は可能か、どの区分で受けるべきか、調査書はどの様式を使うのかを直接聞いてください。
要項に書かれていない部分を知る手段はこれしかありません。逆に言えば、ここで手応えを得られるかどうかが、その私立を志望校に残すかどうかの判断材料になります。
栃木県の私立高校の受験は第2回、第3回と複数の機会を設けている学校があるので、1回の結果で道が絶たれる構造でもありません。相談の場で、どの回を狙うのが現実的かまで聞けると理想的です。
私立通信制という選択肢
全日制の通学ペースに不安が残る場合は、私立通信制も有力です。
入学のハードルは高くありません。作文と面接、あるいは書類と面接だけで選考する学校が多く、評定や欠席日数を気にする段階の話にはならないと考えて構いません。
栃木県内に本校を置く私立通信制は、塩谷町の日々輝学園高校の1校です。2027年度の募集人員は110人。宇都宮キャンパスもあります。このほか、全国展開している広域通信制のキャンパスが県内各地にあります。
通信制は学校によって方針もサポート体制も大きく違います。入学できるかどうかではなく、そこで3年間続けられるかどうかで選んでください。合同説明会だけで決めず、実際に足を運んで選び抜くことをおすすめします。

まとめ:不登校から栃木県の高校受験を成功させるには?
ここまで栃木県の公立、定時制・通信制、私立を順に見てきました。
栃木県は不登校から高校に入りやすい県なのか。総合すると、どちらともいえない県です。ただし、2027年度の制度改定に限って言えば、不登校の中学生にとってある程度の追い風といえます。
調査書から出欠の記録の欄が消え、何日休んだかは志願先の高校に届かなくなりました。2月と3月に分かれていた入試が1回にまとまり、志願者は全員が学力検査を受けます。学力検査を受けずに判定される枠がなくなったということです。そして3月には、面接と作文だけで受けられる再募集が新しくできました。これまで栃木県にはなかった受け皿です。
一方で、変わらない部分もあります。
内申点は中1から中3までの3学年分が加算され、その影響をなくせる方式は全日制にありません。休んでいた時期がいつであっても、その分は数字として残ります。特色選抜の資格要件は活動実績が中心なので、不登校の中学生には使いにくいままです。
そのうえで、公立高校入試の勝ち筋ははっきりしています。
特色選抜は見送り、一般選抜で勝負する。志望校を選ぶときは、偏差値や通学時間と並べて、その学科の内申点の満点を必ず確認する。50点や135点に設定している高校なら、内申点の不利はかなり圧縮されます。そして当日の5教科でどれだけ点を積めるかに集中する。合格者の8割は、学力検査と内申点の合計点の順位だけで決まります。
全日制が難しそうな場合も、道はあります。学悠館高校のフレックス特別選抜は、栃木県で唯一、内申点を合否の点数にしない入口です。ただし午前・午後は競争があるので、面接と作文の準備は必要です。定時制の一般選抜と公立通信制は、席が大きく余っています。特に公立通信制は学力検査がなく、3月中旬まで出願を受け付けます。
私立は、要項を読んでも合否の決め方が分かりません。だからこそ、説明会の個別相談で事情を伝えるところから始めてください。推薦入試のない学校が半数近くあること、第2回・第3回を設けている学校があることは、覚えておいて損はありません。
過去の欠席日数も内申点も、いまから変えることはできません。けれど5教科の学力は、今日からいくらでも積み上げられます。栃木県の新しい制度は、その積み上げがそのまま点数になる仕組みです。
受験を控えた皆さまに吉報が届くことを願っています。

不登校からの高校入試(栃木編)よくある質問
~高校入試をがんばる不登校生、募集中~
ということで、今回は、不登校の中学生が栃木県の高校入試(主に全日制高校)を合格する方法について考えてきました。
ここまで読んでいただいた方にはご理解いただけたかと思うのですが、不登校の中学生が高校受験を突破するために必要なのは、無理して学校に通うことでも内申点を上げることでもありません。
ひとえに、基礎学力を身につけること。
特に五教科の中学内容をしっかり学ぶ(学び直す)ことに尽きます。
実は、私たちSchorbitは、高校入試に向けて自宅から勉強する中学3年生の支援プロジェクトを開始しました。
その名も、Schorbit REBOOT。
不登校でも高校からはがんばりたい。
高校入試に向けて日中、家で勉強したい。
中学校の学習内容に抜けはあるけど何とか勉強して取り戻したい。
そんな中学3年生(中学2年生の途中から参加可能)を応援します。
詳しくはREBOOT | 中学3年間の学び直しプログラムをご覧ください。多くの中学生の参加お待ちしております。

