データで見る高卒認定試験
難易度は? 合格率は?

不登校などで高校を中退してしまったら? もう終わり、ではありません。
それでも高卒認定試験(正式名称は高等学校卒業程度認定試験、略して「高認」)さえ受かれば問題なく大学受験に進めます。
「でも高卒認定試験の難易度や合格率ってどれくらい?」
「あまり勉強が得意ではなかった自分でも受かるの?」
「簡単すぎって声も聞くけど本当?」
そういった疑問をお持ちの方も多いことと思います。
正直にいって、高卒認定試験は決して難しい試験ではありません。ただし、まったく勉強せずに受かるほど甘くもないというくらいのレベル感です。
今回は、文部科学省が公表している令和6年度高卒認定試験のデータをもとに、合格率、合格ライン(何割で受かるのか)、受験者の年齢別割合、受験者の最終学歴を詳しく解説します。これから高卒認定試験を受験する方や、制度を知りたい方にとってご参考になればさいわいです。
なお、こうしたデータに基づく分析以外にも、「自分にとっての難易度は?」「簡単すぎ? 個人差は?」をもっと掘り下げた記事を別に用意しましたので、そちらもどうぞご覧ください。
1. 高卒認定試験の難易度と合格率 ― 約半数が全科目合格
難易度についていうと、けっして難しくはありません!
これまであまり勉強が得意でなかった人でも何カ月か勉強すれば合格は可能です。
実際、受験者の90%以上が少なくとも1つ以上の科目を合格しています。

高卒認定試験は科目ごとに合否が出るため、受験したすべての科目を合格するパターン(全科目合格)以外にも、一部の科目のみ合格するパターン(一部科目合格)もあります。その2つを合わせると全体の90%を超えています。
多くの人が何らかの合格を手にしていますので、あまり恐れずにチャレンジしましょう。
ちなみに、全科目不合格となってしまった人も9%程度います。
ですから、カンタンといってもまったく勉強しないで受けると落ちる可能性が高いです。過去問題(文科省のサイトから無料で手に入ります)を解いてみて、半分くらいできるようになるまで勉強を進めてから受けましょう(合格点については後述します)。
データについて、もう少し詳しく解説します。
上の円グラフをみていただくとわかる通り、令和6年度では、約半数が全科目合格しました。これは受験したすべての科目を合格した、すなわち大学入学資格を得た受験者が約半数程度の割合であったことを示しています。
一部科目のみ合格した受験者は40%強であることをふまえると、受験者の多くは一度目のチャレンジでは一部の科目のみ合格し、二度目のチャレンジで残りすべての科目に合格するといった辺りが多いようです。
ですので、高卒認定試験は一度ですべての科目に合格できなくても大丈夫。年に2回のチャンスがあり、一度合格した科目は免除される仕組みのため、複数回の受験で資格取得を目指す人も多いのが特徴です。
(小学校や中学校で不登校だったため基礎基本が抜けているなど、学び直しが必要な場合は合格までに数年を要することもあります。ですが、それでも学習時間を積み上げれば合格することは十分可能です。)
2. 高卒認定試験は何割取れば合格?(合格点の目安)
では、高卒認定試験は何割取れば合格できるのでしょうか。文部科学省は明確な合格ラインを公表していませんが、これまでの受験者の合否結果をもとに、専門機関(高卒認定予備校など)が合格の目安を推測しています。
そこでは、合格点の目安は各科目4〜5割程度といわれています。満点を取る必要はまったくありません。
合否は、次のような仕組みで決まります。
- 合否は科目ごとに判定される。受けた科目の一つひとつに、合格・不合格がつきます。
- 合格点の目安は、各科目100点満点中おおむね4〜5割(40〜50点前後)。
- 一度合格した科目は、次回以降に持ち越せる(免除される)。だから一度に全科目そろえる必要はありません。
実際の準備では、文部科学省のサイトで無料公開されている過去問題を解いてみて、半分くらい取れるようになってから受けるのが一つの目安です。つまり「過去問で5割」を当面のゴールに置くと、見通しが立てやすくなります。なお、独学でも合格は十分に可能です。
3. 年齢別受験者数 ― 高校生年代が中心
次に受験者の年齢をみていきましょう。高認は16歳以上に受験資格があります。

令和6年度第2回試験の年齢別受験者数を見ると、16〜18歳が4,199人(全体の56.1%)で最も多く、次いで19〜20歳(12.2%)、21〜25歳(8.7%)が続きます。
30代、40代、さらに60歳以上の受験者も存在し、最高年齢は81歳でした。
高卒認定試験は幅広い年代が挑戦できる試験であり、進学・就職・資格取得など、さまざまな目的で受験されています。いろんな年齢の方が受験するものの、半数以上は高校生の年代ということですね。
4. 学歴別受験者割合 ― 高校中退が最多
最後に、受験者の最終学歴(※受験時点)をみていきましょう。
この結果、正直いって意外でした。

受験者の最終学歴別割合では、高校中退が42.7%で最多となり、次いで全日制高校に在学中(30.2%)、定時制・通信制高校に在学中(11.3%)と続きます。中学校卒業(9.5%)は全体の10%未満でした。
高校中退が最多なのはいいとして、現役高校生の多さに驚きませんか?
全日制・定時制・通信制すべてを合わせると、現役高校生が高卒認定試験を受けたのは全体の4割以上にものぼります。このまま高校に通い続ければ卒業できる状態で、高認を受験した多くの高校生たち。これは何を意味するのでしょう?
今の学校に通い続けるのはつらいけれど、辞めたら進路(大学や専門学校への進学)が狭くなってしまう。高認が受かるようなら辞めよう、受からないようなら続けよう。そんなギリギリの状態の人が何千人もいたということでしょうか。
いくらかはその通りだと思うんですが、すべてそうだとみなすのは行き過ぎです。
在籍校で落とした(あるいは留学・転学などで抜けてしまった)単位を高認の該当科目を合格すれば特別に認めてもらえるとか、そういった事情があったのかもしれません。
いずれにしても、多様な事情を抱えた受験者がいるようです。
まとめ
高卒認定試験は、高校生年代を中心としつつも、社会人や高齢層まで幅広い層に利用されていることがわかりました。全科目合格率は約50%ですが、複数回受験を重ねて資格取得を目指す人も多く、学歴や年齢に関係なく挑戦できる開かれた制度であるといえます。
これから受験を検討している方は、まずは過去問に目を通しましょう。そして合格を目指す科目を決めて、自分の状況に合わせた学習計画を立てましょう。
そして、高卒認定はあくまで通過点です。その先の大学受験の進め方は、別記事「高卒認定合格後、どうやって大学へ?」にまとめています。合わせてご一読ください。
~高認の先にある「大学受験」を本気で目指すなら~
高卒認定試験に合格したら、それで終わりではありません。むしろ、合格してからが本番です。
せっかく大学受験のスタートラインに立てるのですから、その先の大学合格まで本気で目指したい方もいると思います。
私が運営しているオンラインフリースクール、シン・ガッコウ Schorbitは、高卒認定試験の対策もしつつ、基本は大学受験に向けての勉強(進学校のシミュレーション)をしています。日中の時間をオンラインでマネジメントして、生徒一人ひとりの学習に伴走します。
しかも、無料から始められます。

不登校でも大学からはがんばりたい。
大学入試に向けて日中、家で勉強したい。
これまでの学習内容に抜けはあるけど何とか勉強して取り戻したい。
そんな皆さんを応援します。
興味のある方は無料登録のご案内をご覧ください。
