データで見る高卒認定試験|難易度は? 合格率は? 25/08/12

不登校などで高校を中退してしまったら? もう終わり、ではありません。
それでも高卒認定試験(高認)さえ受かれば問題なく大学受験できます。

「でも高卒認定試験の難易度ってどれくらい?」
「あまり高校で勉強が得意ではなかった自分でも受かるの?」

そういった疑問をお持ちの方も多いことと思います。

そこで今回は、文部科学省が公表している令和6年度高卒認定試験のデータをもとに、合格率、受験者の年齢別割合、受験者の最終学歴を詳しく解説します。これから高卒認定試験を受験する方や、制度を知りたい方にとってご参考になればさいわいです。


1. 高卒認定試験の合格率 ― 約半数が全科目合格

難易度についていうと、けっして難しくはありません

これまであまり勉強が得意でなかった人でも何カ月か勉強すれば合格は可能です。
実際、受験者の90%以上が少なくとも1つ以上の科目を合格しています。

高卒認定試験は科目ごとに合否が出るため、受験したすべての科目を合格するパターン(全科目合格)以外にも、一部の科目のみ合格するパターン(一部科目合格)もあります。その2つを合わせると全体の90%を超えています。

多くの人が何らかの合格を手にしていますので、あまり恐れずにチャレンジしましょう。

ちなみに全科目不合格となってしまった人も9%程度います。

ですから、カンタンといってもまったく勉強しないで受けると落ちる可能性が高いです。過去問(文科省のサイトから無料で手に入ります)を解いてみて、半分くらいできるようになるまで勉強を進めてから受けましょう。(合格店は4割程度といわれています)

上のグラフをみていただくとわかる通り、令和6年度では、約半数が全科目合格しました。これは受験したすべての科目を合格した、すなわち大学入学資格を得た受験者の割合を示しています。

一部科目のみ合格した受験者は40%強であることをふまえると、受験者の多くは**一度目のチャレンジでは一部の科目のみ合格し、二度目のチャレンジで残りすべての科目に合格する**といった辺りが多いようです。

高卒認定試験は一度ですべての科目に合格できなくても大丈夫。年に2回のチャンスがあり、一度合格した科目は免除される仕組みのため、複数回の受験で資格取得を目指す人も多いのが特徴です。


2. 年齢別受験者数 ― 高校生年代が中心

次に受験者の年齢をみていきましょう。高認は16歳以上に受験資格があります。

令和6年度第2回試験の年齢別受験者数を見ると、16〜18歳が4,199人(全体の56.1%)で最も多く、次いで19〜20歳(12.2%)、21〜25歳(8.7%)が続きます。

30代、40代、さらに60歳以上の受験者も存在し、最高年齢は81歳でした。

高卒認定試験は幅広い年代が挑戦できる試験であり、進学・就職・資格取得など、さまざまな目的で受験されています。いろんな年齢の方が受験するものの、半数以上は高校生の年代ということですね。


3. 学歴別受験者割合 ― 高校中退が最多

最後に、受験者の最終学歴(※受験時点)をみていきましょう。
この結果、正直いって意外でした。

受験者の最終学歴別割合では、高校中退が42.7%で最多となり、次いで全日制高校に在学中(30.2%)、定時制・通信制高校に在学中(11.3%)と続きます。中学校卒業(9.5%)は全体の10%未満でした。

高校中退が最多なのはいいとして、現役高校生の多さに驚きませんか?

全日制・定時制・通信制すべてを合わせると、現役高校生が高卒認定試験を受けたのは全体の4割以上にものぼります。このまま高校に通い続ければ卒業できる状態で、高認を受験した多くの高校生たち。これは何を意味するのでしょう?

今の学校に通い続けるのはつらいけれど、辞めたら進路(大学や専門学校への進学)が狭くなってしまう。高認が受かるようなら辞めよう、受からないようなら続けよう。そんなギリギリの状態の人が何千人もいたということでしょうか。

いくらかはその通りだと思うんですが、すべてそうだとみなすのは行き過ぎです。

在籍校で落とした(あるいは留学・転学などで抜けてしまった)単位を高認の該当科目を合格すれば特別に認めてもらえるとか、そういった事情があったのでしょうか。

いずれにしても、多様な事情を抱えた受験者がいるようです。


まとめ

高卒認定試験は、高校生年代を中心としつつも、社会人や高齢層まで幅広い層に利用されていることがわかりました。全科目合格率は約50%ですが、複数回受験を重ねて資格取得を目指す人も多く、学歴や年齢に関係なく挑戦できる開かれた制度であるといえます。

これから受験を検討している方は、まずは過去問に目を通しましょう。そして合格を目指す科目を決めて、自分の状況に合わせた学習計画を立てましょう。

Schorbitにとって高卒認定試験は通過点!

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高卒認定試験は合格したら終わり、ではありません。
むしろ合格からが本番といってもいいくらい。

せっかく大学受験にチャレンジできるようになったのですから、そこからがんばって大学合格を目指してみませんか?

それも、できれば、難関大へ……。

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