不登校からの高校入試ガイド
【埼玉 編】
公立・私立の選択肢と制度を完全解説

要約:埼玉県の不登校からの高校入試ポイント
(※2026年7月更新:令和8年5月29日に公表された「令和9年度埼玉県公立高等学校入学者選抜実施要項・入学者選抜要領(確定版)」に基づき、記事全体を令和9年度入試(2027年2月実施)対応に更新しました。あわせて、私立高校の調査書の取り扱いについて重要な情報を追記しています。)
不登校でも埼玉県の高校入試に合格できる?
「出席日数が足りないから、高校には行けないかもしれない」
「定期テストを受けていないから、通知表は空欄や斜線ばかり……」
もし、そんな不安から高校進学を諦めかけているとしたら、いますぐ安心してください。
実は、埼玉県の高校入試は、不登校の中学生にとって非常に「希望が持ちやすい」仕組みが整っています。他県と比べても、不登校であることが進学の決定的な壁になりにくいのが特徴です。
最大の朗報として、2027年度(令和9年度)から、公立高校の調査書(内申書)から「欠席日数」の項目が完全になくなるという大改革が実施されます。また、それ以前から内申点や欠席日数を除外して合否を判定する「特別な選抜」がしっかりと用意されています。
私立高校においても、事前の個別相談の活用や、当日の点数中心で評価される2月の一般入試など、実力を証明して合格を勝ち取るルートが存在します。
つまり、埼玉県において不登校を理由に高校進学を諦める必要はまったくありません。重要なのは、無理をして中学校へ行くことではなく、埼玉県の入試制度を正しく理解し、自分に合った準備を進めることです。
この記事では、埼玉県の高校入試制度(公立・私立)を「不登校生の視点」から徹底的に分析しました。制度の正しい知識があれば、全日制高校への道は十分に開かれています。まずは、どのような仕組みになっているのかを知るところから始めましょう。
なお、この記事は、埼玉県内の高校で長年教員として勤務し、実際に入試業務にも携わってきた人物が執筆しています。
学校側の内情や評価の仕組みを熟知している立場から、不登校の生徒と保護者の方が「本当に知るべき正しい情報」をまとめました。入試に関わる機密情報や、私立高校における暗黙の了解(いわゆる確約など)については、各種教育機関への配慮から表現を少しオブラートに包んでいる部分もありますが、現場の実態から外れないよう、できる限り正直にお伝えしています。

不登校生が埼玉県の公立高校受験を突破するには?
令和9年度から埼玉県の公立入試はこう変わる(確定版)
令和9年度入試(2027年2月実施)を受ける中学生から、埼玉県の公立高校入試は大きく変わります。調査書から「欠席日数」が消え、「全員面接」が導入されるなど、不登校の中学生にとって非常に重要な転換点です。
そして、この変更はもう「予定」ではありません。
令和8年5月29日、埼玉県教育委員会から「令和9年度埼玉県公立高等学校入学者選抜実施要項・入学者選抜要領」の確定版が公表され、新制度の中身がすべて正式に確定しました。
本章の記述はこの確定版に基づいています。

調査書(内申書)から「欠席日数」「部活動」「行動の記録」が消えた
確定した調査書の記載項目は、「各教科の学習の記録(9教科5段階の評定)」と「総合的な学習の時間の記録」の2つだけです(令和9年度入学者選抜要領 104ページ)。
これまで記載されていた欠席日数(年間10日以上の場合は理由も記載)、部活動などの特別活動等の記録、行動の記録、総合所見は、記入する項目そのものがなくなりました。つまり、不登校による欠席日数の多さや特別活動の少なさが、公立高校側に書類上伝わることは一切なくなります。
「学校を休んでいた事実が書類でマイナスに働くのではないか」という、これまで多くのご家庭が抱えてきた不安は、埼玉県の公立入試においては構造的に起こらなくなった、と断言できます。
全受検生が「面接」を受け、「自己評価資料」を提出する
調査書の簡素化とセットで、すべての受検生に面接が課されます。
- 自己評価資料の提出:
出願時に、力を注いだことや努力したこと、高校入学後や将来取り組んでみたいこと、自己PRなどを県の様式に記載して提出します。この書類そのものは採点されず、面接の際の参考資料になります。 - 全員面接の実施:
個人面接または集団面接で、1人あたり10分程度。基本点は30点で、学校によっては2倍(60点)に設定されます。冒頭には「My Voice(マイボイス)」という約1分30秒〜2分の、自分の体験や目標を自分の言葉で表現する時間が設けられています。
不登校の中学生にとって、面接はできることなら避けたいものかもしれません。しかし、調査書の記載内容で自動的に不利益を被っていた仕組みと比べれば、面接はその場で自分の言葉を評価してもらえる平等な検査であり、今回の変更は不登校の中学生にとって希望が持てるものといえるでしょう。
以下のような面接の性質をよく理解し、うまく臨めば十分に評価を得られます。
- 面接では、目立った実績や成功体験が問われるわけではありません。日常の中で工夫したことや悩みながら続けてきたことなど、自分の歩みや思いを言葉で表現することが求められます。
- 過去の欠席の事情よりも「なぜそれに取り組んだのか」「高校でどうしていきたいのか」というこれまでやってきたことや未来への意欲を伝える場となります。
詳しくは後の章で解説します。
部活動等の扱いはどうなるのか?
なお、部活動等の記載が調査書からなくなったことも押さえておく必要があります。
これまで部活動や習い事、あるいは資格取得やボランティア活動などの情報は、調査書の記載をもとに合否判断の材料とされていました(と言われています)。ところが、その記載がなくなり、代わりに自己評価資料に自ら記載して面接でアピールする形に変わりました。
つまり、「部活動をがんばったら自動的に評価される」ということはなくなり、「部活動のがんばりを語って初めて評価される」ことになったのです。具体的には、次のような違いが生まれています。
- 習い事と部活動の境界はなくなったと考えて構いません。
- 大会実績等よりも「なぜその取り組みをしたのか」「どんな気持ちで続けてきたのか」が自分の言葉で語れることが重要になります。
この変更もまた、不登校の中学生にとっては喜ばしいものです。これまで学校の評定以外にも「特別活動の記録が空欄」であることがマイナスに働きがちであったのが、大きく緩和されることになるからです。部活動をしていなくても、学校の外で何かに取り組んでいたのであれば、それを自分の言葉で語ればよいのです。
学力検査はマークシート9割+記述1割。「学校選択問題」は23校
学力検査は5教科(国語・社会・数学・理科・英語※リスニング含む)、各100点の500点満点です。令和9年度から解答方法が変わり、得点に換算してマークシート方式の問題が9割程度、記述式の問題が1割程度の併用となります(令和9年度学力検査問題の出題の基本方針)。
難易度はこれまでと同等とされているため、対策の基本は変わりません。基礎的な学習の積み重ねが大切です。
また、数学と英語について、応用的な内容を含む「学校選択問題」を実施する学校が23校あります(浦和、浦和第一女子、大宮、川越、川越女子、春日部、不動岡、蕨、市立浦和など)。これらの上位校を志望する場合は問題の傾向が異なるため、過去問対策の際に注意してください。
合否の決まり方:「共通選抜」と「特色選抜」の2本立てに
選抜の構造も変わりました。令和9年度からは、県が定める方法で得点を算出する「共通選抜」と、各高校が学科・コース等の特色に応じて方法を定める「特色選抜」の2本立てになります。
共通選抜の総合点は、次の3つの合計です。
- 学力検査:500点満点
- 調査書:9教科の評定を学年比率(1:1:1/1:1:2/1:1:3のいずれか)で合計し、200点・300点・400点のいずれかに換算(比率と換算点は学校ごとに選択)
- 面接:30点または60点(学校ごとに選択)
特色選抜を実施する高校では、募集人員の20〜80%をまず特色選抜で決定し、残りを共通選抜で決定します。特色選抜では学力検査の傾斜配点(最大3教科、1教科150点または200点)や、実技検査・作文といった特色検査が加わる場合があります。共通選抜のみ(または特色選抜のみ)の学校では、第1次選抜(募集人員の60〜80%)と第2次選抜に分け、得点の取扱いに差を設けて選抜します。
ここで、内申点に不安がある場合の学校選びの見方をひとつ。
調査書の換算点200点・面接30点を選んだ学校では、総合点730点のうち学力検査が500点、約7割を占めます。逆に調査書400点・面接60点の学校では、学力検査の比重は約5割まで下がります。
つまり、一般募集の土俵で戦うなら、調査書の換算点が小さい学校を選ぶほど、当日のテストでの挽回余地が大きくなるということです。
自分の志望校がどの方式・比率を採用しているかは、県教育委員会が公表している「令和9年度入学者選抜における各高等学校の選抜実施内容(確定版)」で必ず確認してください。
不登校の中学生への影響は? 新旧制度の比較
令和8年度までの旧制度と、令和9年度からの新制度の違いを比較します。
| 項目 | 令和8年度まで | 令和9年度から |
|---|---|---|
| 欠席日数の記載 | 記載される(年間10日以上は理由も記載) | 記載されない(項目自体が消滅) |
| 特別活動・部活動 | 調査書に記載され、点数化する学校もある | 欄自体がなく、加点なし(取組は面接でアピール) |
| 面接の実施 | 一部の学校・特別な選抜のみ | 全受検生に実施(30点または60点) |
| 自己アピール | 特別な選抜等で「自己申告書」を提出 | 全員が「自己評価資料」を提出(得点化はされない) |
欠席日数と活動歴が書類から消え、勝負は「当日の学力検査」と「面接」に集約されました。
過去の記録で差がつく範囲が狭まり、いまからの準備で挽回できる範囲が広がった。不登校の中学生にとって、一般選抜そのものが戦いやすい仕組みへ変わったと評価できます。

全員面接はどう行われる? 不登校の中学生のための徹底解説
この章では、令和9年度入試の最大の新要素である面接について、公表された面接実施要領とリーフレットをもとに、不登校の中学生の視点で詳しく見ていきます。
先に結論をお伝えすると、この面接は不登校の中学生が過度に恐れる必要のない設計になっています。
理由は3つ。評価するのは実績ではなく取組の過程だと明記されていること。配点上、面接だけで合否がひっくり返る比重ではないこと。そして評価の仕組み上、極端な低評価がつきにくいことです。順に説明します。
当日の流れ:「My Voice」約2分+質問・応答
面接当日の流れは、次のように公表されています。
- 入室
- My Voice(マイボイス):約1分30秒〜2分。自分の体験や将来の目標を、自分の言葉で表現する時間
- 質問・応答:3分30秒〜6分程度
- 退室
個人面接または集団面接で、時間は1人あたり10分程度。面接委員は2人以上です。事前に提出した自己評価資料が面接の参考資料になるため、My Voiceで話す内容と自己評価資料の記載を一致させておくことが、準備の基本になります。
「実績」は評価されない。「取組の過程と意欲」が評価される
面接実施要領には、評価について次のように明記されています。
「学校内外での活動の経歴や役職、大会等の実績、資格等を評価するのではなく、取組の過程や意欲等について評価をすること」
部活動の実績も、生徒会の役職も、検定の級も、それ自体は評価の対象ではありません。評価されるのは、何かに取り組んだ過程とこれからの意欲です。
さらに注目してほしいのが「学校内外での活動」という表現です。
学校の中での活動に限定されていません。不登校の期間に家庭で続けてきた学習、フリースクールや教育支援センターでの活動、独学で深めてきた趣味や探究も、堂々と語ってよい対象です。学校行事の思い出がなくても、語る材料がないということにはなりません。
評価の仕組み:観点ごとに「3〜5」の3段階
評価は、県共通の2つの観点で行われます。
- 主体的・協働的な学びの力:主体的・協働的に学び続ける意欲を持っているか
- 自らの人生や社会の未来を切り拓く力:自分のよさや可能性を認識し、他者を尊重しながら、自らの人生や社会の未来を切り拓こうとしているか
学校独自の観点を追加する学校もあります(志望校の「選抜実施内容」で確認できます)。
そして評価は、観点ごとに「3〜5」の3段階が基本と定められています。どんなに緊張してうまく話せなくても、最低評価は「3」であり、「1」や「0」がつく仕組みではありません。
評価段階の設計上、受検生の間で極端な差はつきにくくなっています。共通選抜における面接の配点が30点(または60点)であることも合わせると、面接は合否をひっくり返す一発勝負の場ではなく、大きな失点をせずに意欲を伝えられれば十分な検査だと考えてください。
聞かれないことも決まっている
面接実施要領では、次の事項は質問しないことが定められています。
- 学力の測定にかかわること(面接で口頭試問のような学力チェックはされません)
- 志願者の基本的人権にかかわること(障害や容姿に関すること、本籍、家族の社会的地位、保護者の職業・学歴・収入など)
「なぜ学校に行けなかったのか」を執拗に問い詰めるような面接は、志願者の個性や適性、意欲等を把握するというこの面接の目的にも、評価の観点にも合いません。
欠席の背景に触れる場面があったとしても、事実を簡潔に伝え、話の重心を「いま取り組んでいること」と「高校でやりたいこと」に置けば十分です。
不登校の中学生の面接準備:3ステップ
準備は次の3ステップで進めるのが効率的です。
ステップ1は、自己評価資料を先に固めることです。力を注いだこと(学校外の取組でかまいません)、高校入学後や将来取り組んでみたいこと、自己PR。この3点を書き上げれば、面接で話す内容の骨格がそのまま完成します。
ステップ2は、My Voiceの2分間を作り込むことです。自己評価資料の内容を、2分で話せる分量(目安として400〜500字程度)に落とし込み、声に出して練習します。丸暗記の読み上げではなく、要点を押さえて自分の言葉で話せる状態を目指してください。
ステップ3は、想定問答です。「力を注いだことについて詳しく教えてください」「高校で何をしたいですか」といった、自己評価資料から自然に派生する質問への答えを準備します。過去の弁明ではなく、未来の話で締める癖をつけておくと、どの質問にも前向きに答えられます。
令和9年度入試から登場するため、まだ手探りのアドバイスではありますが、参考にしていただければと思います。

「不登校の生徒などを対象とした特別な選抜」とは?
令和8年度入試までの中3生には、「不登校の生徒などを対象とした特別な選抜」という特例措置が設けられていました。そして、入試制度が大きく変わる令和9年度においても、「不登校の生徒などを対象とした特別な選抜」は存続します。
これは推測ではありません。令和8年5月29日に公表された令和9年度の入学者選抜要領に、「不登校の生徒などを対象とした特別な選抜要領」として1章がまるごと設けられています。
一過性のつまずき等によって不本意な中学校生活を送ったものの、高校進学への意欲を持つ生徒のための枠組みが、新制度でも公式に維持されたということです。
しかも、選抜の中身は旧制度より不登校の中学生にとってわかりやすいものになりました。

通知表が「オール1」や「斜線(空欄)」でも大丈夫?
この制度があることから、埼玉県の公立高校入試はすでに不登校生でも高校入試で対等に戦えるようになっています。定期テストを受けていない等の理由で通知表の評定がふるわないこと(オール1等)は、令和9年度以降も過度に気にする必要はありません。
- 成績が「1」や「斜線」になる背景:
不登校により定期テストが受けられない場合、成績が「1」になるケースや、公的なルールに則って評定欄に斜線が引かれ「長期欠席により評定不能」と処理されるケースがあります。令和9年度の調査書は「各教科の学習の記録(9教科5段階の評定)」と「総合的な学習の時間の記録」のみが記載項目とされています(令和9年度入学者選抜要領 104ページ)。 - 特別な選抜での扱い:
調査書に「1」が並んでいても「斜線」であっても、この特別な選抜が適用された場合、そもそも「各教科の学習の記録(内申点)」自体が合否判定の資料から完全に除外されます。自己申告書を提出した者を対象に、調査書を資料とせず、学力検査の得点の合計、面接の得点、特色検査(実施する場合)の得点並びに自己申告書の内容を資料とすると明記されています(令和9年度入学者選抜要領 116ページ)。
つまり、「オール1だから合格できないのでは」と過度に心配する必要はありません。中学校側がどのような成績処理を行っていたとしても、この特例が適用されれば、当日の学力検査や自己申告書、面接などの結果で評価してもらえます。
このように、埼玉県において不登校の中学生の公立高校の受験は十分に可能です。令和9年度も不登校生向けの「特別な選抜」が用意されており、一般選抜そのものも全員面接の導入などにより、不登校生に不利になりにくい仕組みへ変わっています。
以下、この制度について詳しく述べます。
調査書は「選抜の資料とされない」。オール1でも斜線でも土俵に立てる
この特別な選抜の最大のポイントは、調査書を選抜の資料としないことです。その旨は選抜要領に明記されていることです。
令和9年度の選抜要領には、次のように定められています。
- 自己申告書を提出した者を対象に、調査書を資料とせず、学力検査の得点の合計、面接の得点、特色検査(実施する場合)の得点並びに自己申告書の内容を資料とする
- 自己評価資料は、面接の際の参考とする
- 学力検査は、一般募集と同一時刻に、同一問題で行う
- 選抜は一般募集とは別途に行い、この選抜による入学許可候補者数は一般募集の人数に含める
つまり、合否を決める材料は「当日の学力検査」「面接」「自己申告書」(特色検査実施校では特色検査も)の組み合わせであり、内申点は最初から計算に入りません。
不登校により定期テストが受けられず、通知表の評定が「1」であっても、公的なルールに則って斜線(評定不能)と処理されていても、この選抜が適用されれば関係ありません。中学校側がどのような成績処理を行っていたとしても、当日の実力と意欲で評価してもらえる土俵が令和9年度も確保されています。
旧制度ではこの特別な選抜は「第1次選抜の枠内で内申点を除外して判定する」という、やや入り組んだ仕組みでした。令和9年度からは「一般募集とは別途に選抜する」形に変わり、制度としてすっきりしています。
面接は個人面接15分。「中学校での生活状況に十分配慮する」と明記されている
令和9年度から全受検生に面接が課されることはすでに説明した通りですが、この特別な選抜を利用する場合、面接の条件が一般の受検生と少し異なります。
- 一般の面接:個人または集団、1人10分程度
- 特別な選抜の面接:個人面接、1人15分程度
「5分長い個人面接」と聞くと身構えてしまうかもしれませんが、過度な心配はいりません。
選抜要領には、面接にあたって「志願者の中学校での生活及び学習状況等について十分配慮する」ことが明記されています。不登校という過去を詰問するための時間ではなく、事情に配慮したうえで、いまのあなたとこれからを聞くための時間だと捉えてください。
さらに、全受検生共通の面接ルールとして、次のことも定められています。
- 学校内外での活動の経歴や役職、大会等の実績、資格等を評価するのではなく、取組の過程や意欲等について評価をすること
- 学力の測定にかかわる質問はしないこと
部活動や学校行事の経験が乏しくなりがちな不登校の中学生にとって、「実績ではなく取組の過程と意欲を見る」と県が公式に定めていることは、大きな安心材料です。
利用するには:中学校長が認めることが条件。まずは学校への相談を
この特別な選抜の出願資格は、実施要項の第7に次のように定められています。
「令和9年3月31日までに中学校を卒業する見込みの者で、中学校在学中に一過性のつまずきなどにより不本意な中学校生活を送った者で、在学中学校長が、不登校の生徒などを対象とした特別な選抜による出願に該当すると認めた者」
注目してほしいのは、「年間30日以上の欠席」のような日数の基準が設けられていないことです。該当するかどうかは在籍中学校長の判断に委ねられているため、欠席日数だけでなく、別室登校や五月雨登校といった実情も含めて相談できます。
まずは担任や進路指導の先生に「不登校の生徒などを対象とした特別な選抜を使いたい」と早めに伝えることが、入試準備の第一歩です。
さらに心強いのは、この選抜が原則として全日制・定時制の全ての学校・学科等で実施されると明記されていることです。専用の募集人員(定員枠)も定められていません。「特別枠の実施校が限られていて事実上使えない」という他県でありがちな構造ではなく、県内のどの公立高校を志望する場合でも、この土俵に乗れる設計になっています。
手続き面では、電子出願システムで「不登校特別選抜による募集」を選択し、自己申告書(様式7)を中学校経由で提出する流れです。
自己申告書は、欠席に至った事情や高校でどう学びたいかという意欲を、本人の言葉で志願先に伝えるための書類です。
なお、出願後の志願先変更も1回まで認められています。
利用する前に知っておきたい3つの注意点
「不登校の生徒などを対象とした特別な選抜」は良い制度ですが、正確に理解しておくべき点が3つあります。
1つ目は、第2志望には適用されないことです。第2志望を認める高校に出願して第2志望を申告した場合、第2志望の学科等ではこの選抜の対象になりません。つまり、この制度の恩恵をフルに受けられるのは第1志望校のみです。第1志望校選びが、例年以上に重要になります。
2つ目は、既卒の方は対象外であることです。出願資格が「中学校を卒業する見込みの者」とされているため、過年度に中学校を卒業した方はこの選抜を利用できません。
3つ目は、学力検査が一般募集と同一時刻・同一問題であることです。合格のハードル自体が下がるわけではなく、当日のテストで点を取れる学力は必要になります。内申点のハンデが消える分、勝負は5教科の学力に集約される。だからこそ、家庭での学習の積み上げがそのまま合格可能性に直結します。(参照:令和9年度埼玉県公立高等学校入学者選抜実施要項 第7「不登校の生徒などを対象とした特別な選抜による募集」/埼玉県教育委員会)

全日制以外の「新しい学校」の選択肢はある?
実は、埼玉県には毎日朝から通学する全日制以外にも、自分のペースやライフスタイルに合わせて学べる公立高校があります。ここでは「パレットスクール(多部制)」と「通信制」の2つの選択肢をご紹介します。
埼玉県の新しい定時制「パレットスクール」とは
埼玉県には、不登校を経験した生徒などを積極的に受け入れる「パレットスクール」と呼ばれる新しいタイプの定時制高校が3校あります(東京都の「チャレンジスクール」にあたる埼玉独自の制度です)。
定時制とはいっても、通う時間帯(午前・午後など)を選べる「多部制」と、自分の興味に合わせて時間割を作る「単位制・総合学科」を採用しているのが特徴です。
- 3年での卒業も可能:基本は1日4時間の授業で4年かけて卒業しますが、他の時間帯の授業を追加で受ける(他部履修)ことで、全日制と同じ「3年間」での卒業が可能です。
- 自己管理を促す校風:チャイムが鳴らない「ノーチャイム制」を導入し、生徒の自主性を重んじる工夫がされています。
【埼玉県のパレットスクール一覧】
| 学校名 | 部制 | 時間帯の選択肢 |
| 戸田翔陽高校 | 3部制 | Ⅰ部(午前)・Ⅱ部(午後)・Ⅲ部(夜間) |
| 狭山緑陽高校 | 2部制 | Ⅰ部(午前)・Ⅱ部(午後) |
| 吹上秋桜高校 | 2部制 | Ⅰ部(午前)・Ⅱ部(午後) |
参考サイト: 各校の詳しい特徴やパレットスクールの制度については、以下の解説記事も参考にしてください。

通信制高校の仕組み
埼玉県には公立の通信制高校があります。通信制高校とは、自宅での学習(レポート提出)を基本とし、定期的なスクーリング(面接指導)を受けるスタイルです。
毎日の通学負担を大きく減らしながら、高校卒業資格の取得を目指せます。
昨今、私立の通信制高校(特に広域通信制高校)が人気ですが、実は公立の通信制高校もあり、県内では、大宮中央高校に通信制課程が設置されています。
パレットスクールにしても通信制高校にしても、基本的に入学のハードルは高くありません。相性がよさそうな場合は、こうした高校を選択することも選択肢の1つとして考えておくとよいでしょう。

不登校から埼玉県の私立高校に合格するには?
公立の調査書から消えた「欠席日数」は私立の調査書には残る
私立高校の話に入る前に、令和9年度の制度変更について知っておいてほしい事実があります。
ここまで「令和9年度から公立高校の調査書には欠席日数が記載されなくなる」と説明してきました。これ自体は確定した事実です。ところが、この安心材料をそのまま私立高校に当てはめてはいけません。
埼玉県の私立高校が加盟する埼玉県私立中学高等学校協会(私学協会)は、令和9年度入学志願者用の調査書を「私学協会標準様式」としてウェブサイトで公開しています。この様式を確認すると、公立の新調査書から削除された出欠の記録などの項目が残っています。
- 出欠の記録:学年ごとの欠席日数に加えて、「欠席の主な理由」を記入する欄まである
- 特別活動等の記録:学級活動、生徒会活動、学校行事
- その他:部活動や資格等

※リンク先で令和9年度の様式が公開されています
つまり、令和9年度入試の受験生は、公立に出す調査書と私立に出す調査書という、記載内容の異なる2種類の書類で受験に臨むことになります。
公立用には欠席日数が載らず、私立用には欠席日数とその理由が載る。この非対称を知らずに「もう欠席は見られない時代になった」と思い込むのは危険です。
なお、県内の私立高校がどこまでこの標準様式を使うかについて、関係者から聞いた限りでは、多くの私立高校がこの様式をそのまま採用する方向とのことです。学校ごとの最終的な取り扱いは、必ず各校の募集要項や個別相談で確認してください。
私立を視野に入れるなら、欠席日数は「引き続き見られる」前提で動く
再度、この事実が意味することをお伝えします。
埼玉県内の私立高校の受験において、欠席日数はこれからも合否判定の材料であり続ける可能性が高いということです。様式に「欠席の主な理由」の欄があるということは、私立側が日数だけでなく背景まで把握したうえで判断する姿勢だと読み取れます。
さらに、夏以降の個別相談で持参する通知表にも、従来通り出席日数が記載されています。調査書の提出以前に、個別相談の段階で登校状況は私立側に伝わります。
だからといって、絶望する必要はまったくありません。むしろ逆です。
理由を書く欄があるからこそ、個別相談で事情を自分の言葉で説明しておくことの価値が、これまで以上に高まります。欠席の背景(体調、環境など)を簡潔に伝えたうえで、「現在は生活リズムが整っている」「家庭で学習を続けており、模試でこれだけの結果が出ている」という高校から頑張れる根拠をセットで示せれば、書類上の数字だけで判断されるリスクを大きく減らせます。
1点だけ、正直な助言を添えます。
私立高校への進学を強く希望していて、いま通える状態にあるのなら、中3の欠席をいたずらに増やさないに越したことはありません。ただし、無理な登校で心身を消耗させるのは本末転倒です。
通えなかった期間があること自体は悪いことではありません。少なくとも、公立には調査書を見ない特別な選抜という土俵が確保されている。この全体像を踏まえて、落ち着いて作戦を立ててください。
埼玉県の私立入試でよく聞く「確約」の本当のところとは?
続いて、もう一つの重要事項である「確約」についてお話しします。
埼玉県内の高校入試の世界では、よく「私立高校の確約が……」といった会話が出てきます。結論から言うと、この「確約」という言葉はあくまで俗語であって、文部科学省や埼玉県も認めておらず高校の募集要項にも存在しません。うっかり私立高校の教職員に「確約はもらえますか?」などと尋ねないように注意しましょう。
しかし、「確約」が存在しないことは確約のような制度が存在しないことを意味しません。極めて修辞的な言い回しですが、私立高校には個別相談という文化があり、そこで事前に合格可能性がある程度明らかになる現状があります(より正確にいえば、あると噂されています)。
ここでは、事実上の合格目安となる「事前の個別相談」という正式な仕組みに基づき、正確な事実を解説します。
個別相談で「確約」をもらうという風習はあるのか?
埼玉県の私立高校入試において、最も重要となるのが秋から冬にかけて行われる「個別相談会」です。
多くの私立高校の入試において、出願前にこの個別相談会へ参加し、中学校の成績や模試の結果を見せて「合格の可能性」を確認することが独特の風習となっています。基準を満たした場合、「この成績なら合格の可能性が高い」という事実が示されます。
これが安心材料として広まり、いつしか「確約」という俗語で呼ばれるようになりました。なお、くどいようですが、「確約」は公的な制度ではないため、高校側がこの言葉を使うことはありません。
実際には「合格の絶対保証」ではないという前提
個別相談で良い感触を得たとしても、それは「合格の絶対保証」ではないという点には注意が必要です。世間の「確約」イメージと実態の違いをまとめると以下の表のようになります。
| 項目 | 確約のイメージ | 実際のルール |
| 制度の有無 | 存在すると思われがち | 公式には存在しない |
| 当日の試験 | 白紙でも受かる | 著しく点が低いと不合格になる |
| 面接・態度 | 問題視されない | 面接態度や欠席状況で不合格になる |
入試当日の得点が極めて低かったり、面接での態度が著しく悪かったりした場合は、事前に良い評価を得ていても不合格になるケースがあると思った方がいいでしょう。
あくまで「今の成績なら基準を満たしている」という確認であると認識しておくことが大切です。
私立の「個別相談」の実態とは?何を持参すればいい?
個別相談には「相談」という名前がついていますが、実態は「中学校の成績や模試の結果を持参し、高校側の求める合格基準(確約の目安)に達しているかをチェックしてもらう場」です。
そのため、自分の学力を客観的に証明できる資料を忘れずに持参することが何よりも重要になります。
個別相談は「成績クリアの確認」をする場所
これまでの埼玉県の私立入試において、個別相談は「今の成績で合格できそうか」を数字で確認し合うためのものでした。基準を満たしていることが確認できれば、事実上の合格の保証(らしきもの)をもらうことができます。
逆に言えば、手ぶらで行って「受け入れてもらえませんか」とお願いをする場ではないため、必ず以下の資料を準備して臨みましょう。
通知表、北辰テスト、英検などの客観的データがカギ
個別相談で最も重視されるのは中学の通知表であることは間違いありません。ところが、不登校生はここが空欄だらけであったりオール1であったりします。
不登校で中学校の通知表に成績がついていない場合でも、実力を証明できる客観的なデータがあれば前向きに評価してもらえます。多くの私立高校で、以下の資料が重視される傾向にあります。
| 持参すべき資料 | 概要と評価のポイント |
| 北辰テストの成績表 | 主に中3の7月〜12月実施分。埼玉県の私立入試で最も重視される模試データです。 |
| 校長会テスト・実力テスト | 地域の中学校で統一実施されるテストや校内実力テストの結果も、学力の証明になります。 |
| 英検・数検などの資格 | 3級以上などを取得していると、基準となる偏差値に加点される学校があります。 |
全く中学校に通えていなくても、模試でしっかり得点できていたり、英検を取得していたりすれば、「中学生として標準的な学力がある」という有力な証明になります。不安な気持ちがあるかもしれませんが、まずは模試を受けて実力を把握しておくことが大切です。

また、不登校になった原因が病気である場合、診断書などを持参することもあるかと思います。しかし、診断書に記載された不登校の原因は高校側の知りたい情報ではないため、あまり価値がありません。
例えば、発達に特性があったりLGBTQ+であったりといった場合は、いわゆるインクルーシブ教育の観点から、高校側は可能な限りの配慮を行う必要がありますし、それを事前に相談することは道義的にも正しいのですが、ここで取り上げている合格しやすくなるといった効果は見込めません。
私立の「個別相談」で欠席日数はどう評価される?(現状と今後の予測)
とにかく私立高校の個別相談では、成績の目安となるものや通知表をもっていき、高校側から目安に達しているかなどの助言をもらうことになります。
その際、学校によって基準は異なりますが、中学3年生での欠席日数が重視される傾向にあります。
一定基準を超えると「合格の目安」が適用されないケースもありますが、中1・中2の欠席には寛容な学校も多いため、今からでも十分に対策は可能です。
よくみられる傾向:「中3」の欠席日数と「別室登校」の扱い
個別相談では、学力だけでなく「欠席日数」や「内申点の状況(評定に1がないか等)」も審査の基準に含まれることが多くあります。
- 学年ごとの評価:中学1年・2年の欠席が多くても問題視されない学校は比較的多くあります。焦る必要はありませんが、中学3年で10〜20日以上欠席していると、審議の対象になる(または基準を満たさないと判断される)傾向があります。
- 別室登校の扱い:中学校の通知表には欠席日数が記載されますが、「別室登校」で出席扱いになっている場合、高校側には実態が見えにくいことがあります。個別相談等でその事実がわかった際、高校側の判断が厳しくなるケースもあります。
出席日数に寛容な私立高校はどうやって見つける?
欠席が多くても受け入れてくれる私立高校は確かに存在します。「彩の国進学フェア」などの合同相談会や、各校の説明会に直接足を運んで確認するのが最も確実なルートです。
電話相談はNG。直接の相談が必須な理由
「欠席日数が多くても受け入れてもらえるか」といった個別の事情は、高校に電話で問い合わせても対応してもらえません。直接顔を合わせて事情を伝えることが大切です。
- 合同相談会の活用:夏以降に開催される「彩の国進学フェア」などの大規模イベントで、各校のブースを回り直接担当者に事情を話すのが最も効率的です。
- 学校説明会への参加:合同相談会に参加していない学校の場合は、その学校が実施している説明会に足を運び、個別相談の時間を設けてもらう必要があります。

単願受験による基準緩和の可能性
上述のように、出席日数の基準を柔軟に設定している高校や、不登校生徒の受け入れに積極的な高校も存在します。諦めずに情報を探すことが第一歩です。
また、他の高校を受験しない「単願(専願)」で出願する場合、併願に比べて欠席日数の基準や学力の基準が緩和され、寛容になる学校もあります。志望校の基準を事前に確認し、自分の状況に合った受験方法を選ぶことが大切です。
個別相談では不登校のことをどう伝えればいい?
不登校生の個別相談の際には、現在の通学状況や学習状況などを説明する必要があります。ここで大切なのは、不登校になった原因ではなく、「高校から頑張れる根拠」を、保護者ではなく「生徒本人の口から」直接伝えることです。
すでに紹介していますが、Schorbitが独自制作した以下のYouTube動画が参考になります。
保護者ではなく「生徒本人の口から」伝える
埼玉県の私立高校の個別相談は、生徒本人と保護者が同席するケースが一般的です。その際、不登校になった過去の原因(いじめや人間関係トラブルや家庭事情など)を細かく説明する必要はありません。高校側が最も知りたいのは、「高校に入学してから、前向きに毎日通い続けられるか」という未来の姿です。
- 自分で中学校の内容を学習し、高校の勉強についていける準備をしていること
- 毎朝決まった時間に起きるなど、体力的な生活リズムが整っていること
こうした「未来に向けて頑張れる根拠」を、生徒本人が自らの言葉で話すことが極めて重要です。自分の言葉でしっかりと伝える姿を見ることで、高校側は「この生徒なら入学しても大丈夫そうだ」と高く評価し、安心して応援してくれる可能性が高まります。
逆にいうと、保護者がその役割を代わりに果たすことはできないので注意が必要です。
個別相談で良い返事がもらえなかったら?
個別相談で「合格の目安(確約)」がもらえなかったからといって、その学校への入学を完全に諦める必要はありません。埼玉県の私立高校入試には、大きく分けて「1月入試」と「2月入試」の2つのルートがあり、評価の基準が異なります。
1月22日解禁の入試は「個別相談」が活きる
埼玉県の私立高校入試は、埼玉県私立中学高等学校協会の申し合わせにより、毎年「1月22日」が一斉のスタート日(解禁日)と定められています。1月下旬に行われる入試の多くは「推薦入試(単願・併願)」という位置づけであり、秋の個別相談で確認した「合格の目安(確約)」が合否に直結します。そのため、ここでは欠席日数や通知表の成績が事前に細かくチェックされます。
合否の出し方は高校によりますが、「個別相談で目安に届いてなかったらどうあっても受からない」ということではありません。当日の合格点に届いていれば合格することができます。
2月の「一般入試」は欠席日数が響きにくい「実力勝負」
一方、2月に行われる「一般入試(オープン入試)」は、事前の個別相談の評価を持たない生徒も受験する試験です。この2月入試では、過去の欠席日数や通知表の成績よりも、「入試当日のテストの点数」で合否が決まる実力勝負になる傾向があります。
- 1月入試(推薦):事前の成績・欠席日数 or 当日のテスト
- 2月入試(一般):当日のテストの点数(実力重視)
つまり、「欠席日数が多すぎて1月の入試では確約がもらえなかった」という場合でも、1月の入試にトライする価値はあります。そしてそこで落ちてしまったとしても、しっかり勉強して当日の学力検査で高い点数を取れれば、2月の一般入試で合格を勝ち取れる可能性があります。
学校によって入試の枠組みは異なるため、諦めずに募集要項の一般入試の条件を確認してみましょう。学力さえあれば、多くの私立高校も入学の道は開かれているのです。


まとめ
以上、埼玉県の高校入試において、不登校の中学生がどのようにして合格を勝ち取るか、令和9年度の制度変更もふまえて詳しく見てきました。
公立高校では、令和9年度入試から調査書の「欠席日数」が完全になくなり、全員面接と自己評価資料による「これからを評価する」入試へと生まれ変わりました。加えて、「不登校の生徒などを対象とした特別な選抜」が原則すべての公立高校で実施され、調査書を一切見ずに、当日の学力検査と面接、自己申告書で勝負できる土俵が確保されています。
令和9年度入試は、過去の欠席や内申点が決定的な足かせにならない仕組みが、制度として形になった年と言えます。
一方の私立高校においては、秋に行われる「個別相談」が合格への重要なステップとなります。そして注意すべきは、私学協会標準様式の調査書には出欠の記録が残るという事実です。
公立の制度変更をそのまま私立に当てはめるのは禁物です。せめてもの対策としては、個別相談に向かい、通知表の成績がついていなくても、北辰テストや英検といった客観的なデータを持参し、生徒本人の口から未来への意欲を伝えること。本人の口から未来への意欲を伝えることで、高校側から前向きな評価を得ることが十分に可能です。仮にここで良い返事がもらえなかったとしても、当日のテストの点数中心で合否が決まる「2月の一般入試」で挽回するチャンスが残されています。
不登校からの高校受験は、決して「無理な挑戦」ではありません。埼玉県には、過去のつまずきではなく、これからの頑張りを評価してくれるルートが複数存在します。
何といっても、高校でがんばりたいという意欲を、日々の学習につなげることが重要です。五教科の基礎学力さえ身に付ければ、埼玉県の高校入試はけっして難しいものではありません。
まずは焦らず、今の自分にできる準備を一つずつ進めてみてください。正しい制度の知識を味方につけ、ご自身にとって最適な高校への切符を掴み取れるよう応援しています。

不登校からの高校入試(埼玉県編)よくある質問
~高校入試をがんばる不登校生、募集中~
ということで今回は、不登校の中学生が埼玉県の高校入試(主に全日制高校)を合格する方法について考えてきました。ここまで読んでいただいた方にはご理解いただけたかと思うのですが、不登校の中学生が高校受験を突破するために必要なのは、内申書をよくすることではありません。
ひとえに、基礎学力を身につけること、特に五教科の中学内容をしっかり学ぶ(学び直す)ことに尽きます。
実は、私たちSchorbitは、高校入試に向けて自宅から勉強する中学3年生の支援プロジェクトを開始しました。
その名も、Schorbit REBOOT。
不登校でも高校からはがんばりたい。
高校入試に向けて日中、家で勉強したい。
中学校の学習内容に抜けはあるけど何とか勉強して取り戻したい。
そんな中学3年生(中学2年生の途中から参加可能)を応援します。
詳しくはREBOOT | 中学3年間の学び直しプログラムをご覧ください。
多くの中学生の参加お待ちしております。


