今回は、高卒認定試験に合格した方を想定して、そこから大学受験までの流れをご説明します。進学先には通信制大学や専門学校もありますが、この記事では通学型大学(通信制でない大学のことを便宜的にこう呼びます、ほとんどの大学がこれにあてはまります)に入学する場合の流れを整理しました。
◆ 出願資格と年齢要件
- 高卒認定試験に全科目合格 → 大学受験資格が得られる
- 入学年度の4月1日時点で満18歳以上であることが必要
- 出願には 「合格証明書」「合格成績証明書」 を文部科学省に申請して取り寄せる必要あり
証明書は即日発行ではなく、通常1週間前後かかります。
出願直前に慌てないよう、早めに準備するのが鉄則です。
◆ 調査書がなくても大丈夫
高校を卒業していないため、高認合格者には「調査書」がありません。
ではどうするでしょう?
多くの大学は「合格証明書」または「合格成績証明書」で調査書を代替できます。大学の募集要項で確認すると、「高認合格者は合格成績証明書を提出」といった形で対応が明記されていたりします。記載がない場合は、各自で大学までお問い合わせください。
◆ 入試方式
一般選抜(共通テスト利用含む)
- 最もスタンダードな入試方式
- 共通テストや大学ごとの個別入試で学力を評価して合格(国立大学は原則その両方が必要となる)
- 調査書がなくても不利になることはほとんどなく、学力勝負で合否が決まるので、学力に自信がある人はこの方式がおススメ
- 出題範囲は高認よりはるかに広い(ただし科目数は絞ることができる)
- 難関大学の合格難易度は極めて高い(高認の難易度とは相当な開きがあるので覚悟を!)
総合型選抜(旧AO入試)
- 志望理由書や小論文、面接などで評価される入試方式
- 「高認合格者も出願可」と明記している大学が多い
- 高校での活動歴がない分、「なぜ大学で学びたいのか」「どんな経験を積んできたのか」「今後どんな研究をしたいか」を丁寧に伝えることが大切
- この方式でも大学のランクによって合格難易度に極端な開きがある、難関大学の合格難易度は極めて高い
学校推薦型選抜(公募・指定校)
- 校長推薦や調査書が必須のため、高認生は原則対象外
- 「指定校」という合格率のきわめて高い形式がある
◆ 合格までの道のり(一般選抜中心)
1 計画を立てる
- 志望学部と受験科目を固める(将来の仕事なども含めて入念に考える)
- 受験科目を入試レベルに引き上げる
→ 高認合格直後の多くの人は「基礎レベル止まり」なので、受験レベルまでスモールステップでレベルを引き上げていく。 - 自分に合う勉強スタイルを見極める
→ 勉強を続けられる環境を見つけていく(いつやる? どこでやる?) - 具体的なスケジュールを立てる
→ 受験まで1年あるなら「基礎3ヶ月 → 応用3ヶ月 → 過去問半年」等
→全国模試を受験することもおススメ、個人で申し込み可能
2. モチベーション管理
- ゴールを具体的に描く
→ 「大学に受かりたい」ではなく、「◯◯大学で△△を学びたい」と具体化すると勉強の持続力が上がる - 周囲に宣言する
→ SNSや友人に「高認合格したから大学進学に挑戦する」と伝えると挫折しにくくなる、諸刃の剣でもありますが…… - 同じ境遇の仲間を探す
→ 高認からの大学進学を目指す仲間の存在は励みになる、オンラインでもよい
◆ まとめ
高卒認定試験に合格していれば、通学型大学への道はしっかり開かれています。
必要なのは、
- 合格証明書・合格成績証明書の準備
- 入試方式の理解(一般/総合型が中心)
- 出願要項の確認
- 合格に見合うだけの能力(学力)
この4点です。
「高認だから不利」ということは基本的にありません。
むしろ、社会人経験や独自の活動歴がある人にとっては、総合型選抜で大きな強みになるケースもあります。
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